寺本郁夫
80年代の季刊『リュミエール』執筆以来、映画の批評を書いてます。批評の対象の映画が他の映画とどう違うのか、を明らかにしつつ、映画とは何かを明らかにする。映画批評とはその2つを同時にやることだ、というF・トリュフォーの言葉に従って、書いています。
最近の記事
プラダ青山のミランダ・ジュライ展『F.A.M.I.L.Y. (Falling Apart Meanwhile I Love You)』
遠く離れた参加者たちがソーシャルメディア経由で送ってきた素材を繋ぎ合わせて、未知の生命体みたいな肉体の塊を作るというフッテージ。エロくてグロいんだけど、それが変な動きでうごめく姿を眺めていると、なんとも言えず可笑しい。 「離ればなれだけど愛してる」を繋げて「家族」と読ませるタイトルを念頭に起きながら眺めていると、様々なことを想起するインスタレーションでした。人間をこういうアングルで眺める自由をアートは持っている、と改めて感じるし、それをメゾンのブティックの館内で見せることで