うつ病10年目に考えたこと。
はじめまして。
そして、いつも読みにきてくださる皆様、ありがとうございます。
今日は私が患っている病気、うつ病についてお話ししたいと思います。
うつ病は魂のがんだ
私がうつになったのは、約9年前のことです。きっかけはいろいろありますが、主な原因は端的に言うと過労です。
私はうつによって、編集と執筆に必要な力――つまり、書く力、話す力、考える力、取材する力をほとんど失いました。
歩いているときに突然理由もなく涙が止まらなくなったり、頭が働かず、すぐに集中力が途切れたり、身体が床に縛り付けられたかのように、重くて動くことさえできなかったり、頭を締め付けるような頭痛とともに、「死にたい」「消えたい」という感情が頭の中を暴れ回ったり、まるで魂ががんに襲われているかのような気さえしました。
そのとき休んだらよかったんですが、あいにく私には休んで長期静養するだけ蓄えがなく、フリーランスゆえに傷病手当金もありませんでした。
そこで、長くお付き合いのある出版社の編集者さんに、スケジュールがゆるめの編集仕事をいただいて、ゆっくり仕事をしながらこれまで闘病生活を続けてきました。
うつの初期には、身体とこころとゆっくり休めることが、何より大切です。それをしなかったばかりに、私は9年間もの長きにわたってうつ病と闘い、いまだ道半ばにいます。
しかし、うつと闘ってきた9年間は、失ってばかりの時間ではありませんでした。
うつ病がもたらす恵みもあった
「いままで頑張ってきたんだから、しばらくゆっくりすればいいよ」
という仲間や家族の言葉に、こころを癒やされました。
ひとり孤独で苦しい夜は、本が助けになってくれました。
そうしたなかで、一つの考えが私のなかで、まとまってきました。
それが、17日の記事でも書いた、「人生に無駄はない」ということです。
すべては、明日への糧。
私は自分の「うつ」という体験を踏まえて、
いま私と同じようにうつ病で苦しむ方々や、
こころをすり減らし、生きづらさを感じながら、
毎日をなんとかやり過ごしている方々の糧となる言葉を、
なんとか生み出したいと思っています。
人生に無駄はなく、どんな状況であっても人はやり直すことができる。そして、どんな人もその人なりの幸せをつかむことができると確信しています。
それが私のかなえたい夢です。
ところで私にとって2024年は、うつ病と診断されてから10年目、フリーランス生活15年目の年になります。新しい10年はウツ抜けを目指す日々にしたいと思っています。
「ウツ抜け」連載はじめます!
そこで、「ウツ抜けできるかな日記(仮)」みたいなものをnoteの連載企画の一つとして、やってみようと思っています(読んだ本や創作、編集についての記事も変わらず書いていきます)。
内容はうつ歴9年の経験から得た、うつ生活に役立つ情報の発信や、ウツ抜けのために必要なことを考えていきたいと思っています。
うつは治りにくく、再発しやすい病気と言われています。
それは一般的な幸せとは違うかもしれませんが、
もし寛解しなくても、自分なりの幸せを手に入れることは
可能なんじゃないかと素人ながらに考えています。
そうしたことについても考察を深めていきたいと思っています。
日記というからには毎日書ければいいんですが、とりあえずは週刊を目指したいと思います。毎週金曜日の17時投稿を目標にします。
ですから次回は12月29日(金)17時です。
調子が悪いときはおやすみをいただいたりすることがあるかもしれません。
申し訳ありません。
これは私にとって人生のリハビリであり、リワークでもあります。
興味をもたれた方、一緒に笑える明日をつくりましょう!
24年1月15日 追記
「うつ抜けできるかな日記」は現在3回目まで連載が続いています。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
よい一日を!
ただいま4刷 構成を担当した書籍が発売中です!