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冬眠から目覚めて詠んだ短歌5首
ご無沙汰しています。つくだです。寒い日が続いていますが、皆さんお加減いかがですか。一つ仕事を片付けた後、私は過眠が続いていて、一日のほとんどを夢の中で過ごしています。繭に籠もった虫のようです。
繭から出た自分がどんな姿になるのか想像もつきませんが、紋白蝶くらいのささやかさであれ、人を楽しませる存在でありたいと想います。そんななか、いくつか歌を詠んでみました。ご覧いただけますと幸いです。
暗闇を一筋照らす月のごと
あなたの言葉に生かされている
言葉とは誰かを傷つける刃物ではなく、誰かを包み込む毛布のようなもの。私はそう思います。そして私自身たくさんの言葉に生かされて、今日まで生き抜いてきました。この歌ではそんな言葉の力について詠んでみました。
スケジュール真っ白にした日曜日
抹茶を立てれば風薫り立ち
「日曜日」というお題を受けて詠んだ歌です。忙しい毎日を過ごしていると、何か大事なことがすり抜けていくようで。ときには人生に余白を作ることが大事ではないかと考えて詠みました。
「好き」という言葉砕けて星になり
アンドロメダの一部となりや
「好き」と告白して玉砕した言葉は、どこに行くのだろうなと考えていたらできた歌です。
暮れてゆく川べり水面を通る鴨
大切な君の通りし鴨川
「暮」というお題から、展開していった歌です。上の句の情景描写を考えているうちに「鴨」がひょっこり顔を出したので、結句は「鴨川」にしようと考えて詠みました。鴨川を歩きつつ、大切な人のことを考えている情景を詠んだ歌です。
蛇行する虹が目覚める午前二時
月のあかりに星も歌わば
「蛇」というお題をいただいてまず浮かんだのが、「蛇」と「虹」って字が似ているということです。そこから「蛇行する虹」という言葉がおりてきました。そのあとは、「蛇行する虹」が存在するには? と条件を考えていって生まれたのが、この歌です。
今回は歌を詠んでいるときに思ったことや、詠んでから振り返ったことを中心に書いてみました。歌の解釈はあまりしていませんが、ご自身なりの解釈をお楽しみいただけますと幸いです。もしよかったら感想をコメント欄にいただけるととてもうれしいです。
この歌たちが、あなたにとって一つのお守りになってくれますように。
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