必修ビジネススキル②:批判的思考(クリティカルシンキング)
※この記事は1300字程度です
こんにちは、にゃごんです。
今日は、批判的思考(クリティカルシンキング)について紹介したいと思います。
「必修ビジネススキル」は、堀公俊さんのビジネススキル図鑑を元に、全ビジネスマン必修である50のビジネススキルを紹介していくシリーズです。
批判的思考(クリティカルシンキング)とは
批判的思考(クリティカルシンキング)とは一言で言うと、
自分の考えに「本当にそうだろうか?」と考えること
であるといえます。
私たちは知らず知らずのうちに、思い込みをしています。
その思い込みにより誤った判断をしてしまった経験は誰でもあるはずです。
そのような誤りの可能性を最小限に抑えることができるのが、批判的思考(クリティカルシンキング)なのです。
「本当にそうなのか?」と自分の考えを疑うことで、思い込みや見落とし、偏りなどの、論理の誤りを最小化できるのです。
論理の落とし穴
例① 演繹法での誤り
「リーダーには決断力が必要だ」(ルール)
↓
「ウチの上司は判断が遅い」(ケース)
↓
「リーダー失格だ」(結論)
このような3段論法があるとします。
ここで疑ってほしいのが、前提となるルールの妥当性です。
いついかなる場合も成り立つのか、勝手な思い込みや期待に過ぎないのではないか、他の考えが成り立つ可能性はないか、チェックする必要があります。
またよくあるのが、ルールとケースのミスマッチです。
判断が遅いのが日常生活の上での話だとしたら、このルールを当てはめるのはお門違いです。
例② 帰納法での誤り
A、B、Cは出世している(ケース)
↓
A、B、Cは学生時代に運動部のキャプテンを務めていた(ルール)
↓
キャプテンの経験者は出世する(結論)
このような帰納法があったとします。
気をつけたいのは、過度の一般化です。
たった3例で判断して良いのか、「3人とも販売部門出身」というような偏ったケースを集めていないか、キャプテン出身で出世できなかった反例はどれくらいあるのか、これらを調べないとたしかなことはいえません。
また、共通点の誤りにも注意しないといけません。実は3人ともX大学の出身でそれが出世に効いてきている、といった話などです。
今日から出来る、批判的思考の鍛え方
ここからは、今日から出来る批判的思考の鍛え方について紹介します。
それは、以下の3つを頭の中で考えるクセをつけることです。
本当にそうか?
他に考えられないか?
もし間違っているとしたら?
D.カーネマンは、人間が持つ2つの思考モードを、
経験や感覚をもとに直感的に考えるモード(システム1)
論理や推論を使って理性的に考えるモード(システム2)
と名付けました。
普段私たちは、大抵の物事をシステム1で処理します。
その方が速く考えられ、脳のエネルギーの節約につながるからです。
システム1で手に負えなくなってはじめて、システム2が起動するのです。
そのため、上にあげたフレーズを頭の中で考えることで、強制的にシステム2のスイッチを入れるのです。
サボり癖のある脳にスイッチを入れるだけで、批判的思考は鍛えられるのです。
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