『空腹時間』で痩せる方法
今回は『空腹時間』を活用したダイエット&ライフハックをご紹介します。
ダイエットだけでなく毎日をエネルギッシュに送りたい方にもおすすめ。
海外ではかなり流行っている『断続的断食(Intermittent Fasting)』と呼ばれる食事法です。
これは意図的に短い断食を行うこと。断食と食事の時間を繰り返す食事パターンです。
つまり空腹時間を作ることで、カラダの機能を正常化し、代謝を高めて減量したり、エネルギッシュに毎日を送るためのライフハックとして活用できます。
①1日3食は病気のもと
ドイツのことわざでは「1日3食のうち2食は自分のため、1食は医者のため」というものがあります。
日本では「3食しっかり食べないといけない」「朝ごはんは抜いちゃだめ」とか「1日2食はお相撲さんになる」とか色々言われてきた方も多いでしょう。
忘れてください。3食食べることは健康に繋がりません。
3食しっかり食べて、しっかり太って、体力を落として病気になってもらわないと医療は商売あがったりなんです。
ちなみに日本でも江戸時代までは多くても1日2食が平均的でした。
なぜ3食食べることは良くないのでしょうか?
朝・昼・晩と規則的に食べているとお腹に常に食べ物がある状態です。そうするとずっと消化活動をしているため内蔵は休まりません。
消化は大変エネルギーを使う生理機能です。インフルエンザや高熱を出した際に食欲がなくなるのは、消化をする体力がないためなのです。
また内蔵がずっと稼働状態にあることで血液は優先的に内蔵に集中します。
そうすると脳に回される血液は少なくなり、仕事や勉強などで集中力が続かず眠くなってしまったりします。
東海大学医学部の橋本一男教授、田爪正気講師らによる研究で、1990年に発表されたマウスによる実験があります。
食べ放題の環境にしたマウスの平均寿命が74週であったのに対し、食事の量を80%に制限したマウスは122週と、1.6倍以上に延びたことが報告されています。
飽食の時代だからこそ、食事のコントロールが必要なのです。
ではどうしたらいいのでしょう?
簡単です。空腹時間を意識するだけでいいんです。
②空腹時間で内蔵を休める
具体的には1日16時間以上の“空腹時間”をつくること。
しっかりとした空腹時間を作ることで、内蔵を休ませることができ、消化に余分な体力を使わずに過ごせるようになります。
残り8時間の食事時間には今まで通り食事していただいて構いません。もちろんこの時間内なら3食食べてもオーケー。
ただし減量目的ならカロリーコントロールは必要です。
そのおかげで身体は軽くなり、日中も眠くなりづらく集中力も高まるでしょう。
海外でもこの16:8メソッド(16時間断食と8時間食事)が最もカンタンで取り組みやすい方法として浸透しています。
運動も可能です。水分補給は水かお茶、ブラックコーヒーなら飲んでも大丈夫です。
③断食でカラダに何が起こるか?
具体的に断食をするとカラダにどんな変化が起こるのでしょうか?
①ヒト成長ホルモンの活性化
断食をすると成長ホルモンがレベルが急上昇します。(1)
具体的にはなんと約5倍。成長ホルモンが増加すると脂肪が減少しやすくなり、筋肉がつきやすくなります。
②インスリンの低下
インスリン感受性が正常化しインスリンの分泌レベルが低下します。そうすることで体脂肪がつきにくくなり、かつ燃やしやすくなります。(2)
③細胞修復
断食をするとオートファジーが活性化します。これは正常な細胞が古くなったり傷んだタンパク質を食べて、作り変えるプロセスです。(3)
機能不全になったタンパク質は放っておくと老化や病気につながっていきます。
④炎症レベルの低下
いくつかの研究では、多くの慢性疾患の主な原因とされている炎症マーカーの減少が示唆されています。(4)
⑤脳の活性化
断食は脳の成長ホルモンであるBDNFを活性化させ、神経細胞の成長を促進させる可能性があります。(5)
④減量しやすくリバウンドしづらい食事法
先にあげたメリットにより、断続的断食はダイエットをしたい人にとってとてもいい食事法です。
空腹時間を増やすことで食事の量が必然的に減り、摂取カロリーが落ちます。
インスリンの低下と成長ホルモンの増加に加えて、脂肪燃焼ホルモンであるノルアドレナリンの放出も増加させます。
これらのホルモンの変化により、断食中の代謝率は3.6-14%増加することがわかっています。(6)
また断続的断食中は、通常のカロリー制限よりも筋肉の減少量が抑えられたことが分かった研究もあります。(7)
つまりは代謝があがることで減量しやすくなり、なおかつ筋肉も落ちづらいのでリバウンドしづらいということ。
すばらしいですね。
しかしもちろん8時間の間に暴飲暴食をしていては痩せません。しっかりとカロリーコントロールをすることが大原則。
より効果的に痩せやすくなるためには最適な食事法と言えるでしょう。
⑤注意すべき人
しかし全ての人におすすめできるわけではありません。
まず摂食障害の経験がある方や過度に痩せている人。
非常に危険な場合があるので、医師などに相談の上行ってください。
妊婦や授乳中の方。
胎児に与える影響など、倫理的に研究が進まない部分なので詳しいことが分かっていません。控えるようにしてください。
⑥減量だけでなく、ライフハックとしても
いかがでしたしょうか。
断続的断食はダイエットにとても良い影響があるばかりか、病気につながる機能不全の細胞を除去したり、カラダの炎症レベルをさげ、脳の機能を活性化してくれます。
減量目的ではなくともライフハック的に取り入れてみてもいいですね。
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参考文献
(3)Short-term fasting induces profound neuronal autophagy
(6)Enhanced thermogenic response to epinephrine after 48-h starvation in humans
(7)Intermittent versus daily calorie restriction: which diet regimen is more effective for weight loss?
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