イタリア庶民料理の研究〜歴史上’声なき’人々の料理を紡ぎたい〜マンスリーレポートVol.9(2023年9月)
皆様、チャオです!
ボローニャで、イタリア料理の研究をしております、中小路葵です。
研究を応援して下さる皆様に向け、活動報告としてマンスリーレポートをお届けします。
オンライン卒論発表会
主に、研究会メンバー向け、オープン参加でオンラインにて、卒業論文発表会「20世紀のイタリア農家料理」を行いました。
ボローニャ大学歴史文化学部の修士論文、
テーマは「20世紀のイタリア農家料理」
全275ページ。
エミリアのポー平原、プーリアのムルジャ平原を対象に、オーラルヒストリーのアプローチで「声を持たなかった」農家の料理と文化を解き明かしました。
全20家庭を訪ね、共に料理をしながら話を聞いたこと、既存の文献と照らし合わせたことをもとに、1950年代までの農家料理、1960年代以降の料理文化の変化の動態をお話します。
最後は意見交換&交流会。
様々なバックグランドを持つ皆様、ご自身のご関心や、これから面白そうな研究について、意見を交わしていきました。
思ったより本当に多くの質問をいただき、歴史とは何か、料理の研究はどのようなものなのか、皆様自身で理解を深めて頂けました。
【参加者のお言葉】
「昨夜は、貴重な報告会に参加させていただき、ありがとうございました!大学4年間、研究をおこなうことに興味をもてず、好きにもなれませんでしたが、葵さんの報告会で、はっきりしていないけれど存在することを探究し、形にしていくことの面白さを感じました。
人の間(ま)にある「食」に、さらに関心を抱く機会となりました。
わたしも、「形にしていく」をやっていこうと思います。」
「イタリア料理は、イタリア料理と地方料理の間にあると思うのですが、その部分をどう繋げていくのか、と疑問に思っていたところ、1つのアプローチを知れました」
「貴重な機会をありがとうございました!日本で同じように研究・リサーチしているメンバーと議論しているところなので、一緒に話したいと思いました」
「自分の興味についてまたいつか研究したいと思えました」
今後も研究会を発展させていきたいと思っています!
宜しくお願い致します。
研究のサポート
研究のサポートメンバーを募集しています。
詳細・応援頂ける方、こちらよりどうぞ宜しくお願い致します!
ここから先は
ボローニャ大学修士、料理史学徒の研究ノート
ボローニャ大学修士、歴史文化学「Global Cultures: Food History」専攻の学生が、研究内容を共有するマガジン ・…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?