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(すてき旅)

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#奈良

歴史ミステリー 柳生十兵衛を追う! 伝説の剣豪、その真実とは?

今回は歴史探偵の雲です。 2024年末に奈良の柳生街道を歩いたのですが、その時に柳生十兵衛の話題が出ました。 柳生十兵衛は天狗と戦ったとか里見八犬伝に出てくるので、フィクションの人物と思っていたのですが、一緒に山に登った友人のTUBU君が実在の人物で柳生新陰流の使い手であると言います。 江戸時代初期に、この地に新陰流を学びに大勢訪れたと。 徳川家光の師範である。 ゲームにも出てくる隻眼の剣豪である。 TUBU君は詳しいです。 ほぉ、面白い話ですね。 MIZHOさんがTU

なら瑠璃絵 ~南都の「青い夜」

 奈良公園周辺で催される、冬のイルミネーション・イベント「なら瑠璃絵(るりえ)」。今年は2月8日(土)から14日(金)まで——まさにいま、開催中だ。  祝日やバレンタインデーを含む期間とあって、奈良の年間行事のなかではめずらしく、若者に門戸が開かれた感が強めのイベントである。  メインの会場・奈良春日野国際フォーラム  甍(いらか)の日本庭園は、一面がブルー。見わたすかぎり、どこの芝生も、青かった。  冷えっ冷えの奈良を、よりによって寒色で照らしつくすとは……とも思われる

物部氏が独占! 大和政権で何があったのか?!

欠史八代 第十三話 第八代 孝元天皇  孝元天皇も事績が記録されていませんが、帝紀に記される皇妃や皇子に注目し、どのような時代だったかを考えたいと思います。 皇后と妃について  孝元天皇の皇后は鬱色謎命、妃は伊香色謎命と埴安媛です。埴安媛は第十代崇神天皇の時代に反乱を起こした武埴安彦の母です。 系図をつくってみました。埴安媛と孝元天皇皇女倭迹迹姫は省略しています。   できるだけわかりやすく作ったつもりですが、いかがでしょう。  『先代旧事本紀』によると、初代神武天

木津川の古寺巡礼:1 岩船寺

 京都府の最南部=「南山城(みなみやましろ)」には、魅力的な古刹・古仏が多く、大和国とはまた違った、かといってオーバーツーリズムの京都市内とはもっと異なる空気が流れている。  恒例の「秋の特別公開」に合わせて、奈良市のお隣・京都府木津川市内の4つの古寺をまわってきた。  越県とはいっても、岩船寺(がんせんじ)や浄瑠璃寺のある「当尾(とうの)の里」までは、近鉄奈良駅発のバス路線が至便であった。どうも廃止されてしまったらしい……かろうじていまの時期は「お茶の京都  木津川古寺巡

平城京の町なかのお役所 -大学寮と鋳銭司- /平城宮いざない館

 奈良市平野部の中央、およそ2,500ヘクタールにおよぶ平城京の心臓部の跡地が、国営歴史公園となっている。  園内にはいくつかの施設があり、「平城宮いざない館」に関しても、詳細はともかく、存在だけはなんとなく認識していた。  このたび訪ねることとなったのは、考古の展示らしからぬ、企画展リーフレットのかわいらしいデザインに魅かれたため。  ネーミングから、ビジターセンターふうの施設だろうと勝手に想像。近場ということもあり、気楽に来館したのだが……平城宮跡にふさわしい規模の常設

宗教都市・天理さんぽ

 奈良県天理市の自治体名は、新宗教の天理教にちなんでいる。  金光教に由来する岡山県の金光町が平成の大合併で消えてからは、特定の宗教名がついた自治体としては、天理市が唯一の存在となっている。  そういうわけで、天理といえば天理教のイメージが強いけれど、スポーツ好きであれば柔道や野球、ヤング(死語)であれば天理ラーメン、歴史ファンであれば古墳や山の辺の道、天理参考館など、人によってやや異なるところはあるかと思う。  多様で、異様で、なつかしい——そんな天理の街を、今回はご紹介し

あをによし 町屋のまち【今井町】奈良あるき

昨日の日曜日、ぽっかり予定が空いたのでどうしよう・・・ お天気はイマイチだったが近場に歩きに出かけた。 近鉄八木西口駅下車。 本日やってきたのは、今井町という重要伝統的建造物群保存地区。 何やらややこしい肩書きですが、簡単にいいますと古い街並みが残る町。 簡単すぎ? この町のことはもちろんずっと知っていました。 江戸時代あたりの街並み・・・と。 そしてこの駅は西ノ京どころではない回数を通過、もしくは下車している。 なのにこちら西口には出たこともなく、興味がなかったわけで

「ヨロモタひとり旅」 出版しました!       奈良、大分、佐賀

ひとり旅の記事を大幅に加筆修正し、一冊の本にまとめてみました。 <本の内容>  本書は、初めて「ひとり旅」に挑戦しようとしている方や、ロービジョンで旅に不安を感じている方々が、安心して旅が楽しめるような、さまざまな工夫を紹介しています。  また、一般の旅行ガイドブックとは異なり、本書は、オーディオブックのように音声で聞きながら歩き旅を楽しめるように各地を紹介しています。スマホで音声ガイドを聞きながら、歩き旅・ひとり旅を楽しんでいただければ最高の幸せです。   第一章 ひと

“やまと“の秋🍁【山の辺の道】大和神社から大神神社へ

奈良天理市・桜井市にある『山の辺の道』は、伊勢神宮へ続く旅の始まりの地(元伊勢)、天皇・皇后の古墳、空海さん創建の神宮寺など、古代日本の歴史がつまっている地域です。 「トレッキング」ルートなので、自然を感じながら歩ける人気の古道。 健脚な人は天理駅から大神神社まで歩くようなのですが、神社仏閣でゆっくりしたいので、中間地点の駅近にある大和神社からスタートしてみることにしました。 そして楽しみにしていたのは、空海さん創建の長岳寺と、元伊勢のはじまりとされている桧原神社。 春