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#本紹介
当時の外科医はマッチョで非情な「大工職人」だった -ナイチンゲール時代の「公衆衛生運動」と「細菌医学」の奇妙な格執-:本論1
前回の続編。
ナイチンゲールの派遣されたスクタリの病院で、最初の数ヶ月、なぜ42%という驚くような死亡率が生じたのか。
下手に医学用語を使うと間違う心配があるので、敢えてまどろっこしく、できるだけ私なりに普通の言葉で書いてみよう。
当時、ある程度以上重度の傷や骨折が生じた場合の治療法は何だったか? .....手足であれば、「切断」がいともあっさり行われていました。しかも、傷口よりもかな
「皆さん、手術の前には手を洗いましょう」の創始者、ゼンメルワイスの苦悩 -ナイチンゲール時代の「公衆衛生運動」と「細菌医学」の奇妙な格執-:本論2
前回からの続き。
さて、ナイチンゲールがクリミアで活躍した、19世紀中葉当時の外科医は不衛生で不潔そのものだった......と申し上げると驚かれるかもしれない。
当時の外科医はたいてい黒い服を着ていた。なぜなら、浴びた返り血の色が目立たないようにするためである。手術用のエプロンも着けることがあったが、それもまた黒い色をしていた。しかも、そのエプロンはずっと洗濯されておらず、血糊が無数にこびり
小俣 和一郎著:「精神医学とナチズム ―裁かれるユング、ハイデガー」への批判。そしてユングの「ヴォータン」。
本書におけるユングについての記述は認識が浅いと感じます。
いくらフロイトたちユダヤ人を亡命に追い込んだ後のドイツの「精神療法」の業界が、ナチ公認の「ユング派」に独占せれていたという事実があるにしても、ユング自身はそれと慎重に距離をとっていた可能性は、本書の記述を素直に読み解けば、むしろ見えて来る気がします。
「ユングはナチズムを支持している」というのはすべて外部の人間の発言で、本人の著作にはそ
古内一絵/「風の向こうへ駆け抜けろ」【かなりネタバレ】
主演てち(平手友梨奈)でドラマ化され、12月のNHK地上波土曜ドラマで、前・後編で放送されるとのこと。
「ウマ娘」ゲーマーでもある私は、さっそく興味を持った。
●主演・平手友梨奈さん 土曜ドラマ「風の向こうへ駆け抜けろ」制作開始(NHKドラマ)
まずは原作を読むことにした。今回のエントリーは、主として原作についてのレビューである。
ドラマとは若干設定が異なっている。
芦原瑞穂は、騎手養成