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私の「推しの子」論

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元臨床心理士による「推しの子」考察です。 「エヴァンゲリオンの深層心理」(幻冬舎) 「ウマ娘の精神分析」(同人誌) の実績があります。
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マンガダイブ『【推しの子】』スーパー・イマーシブライブ / BOSS E・ZO FUKUOKAにて開催決定!

福岡市で、開催期間も長く、しかも30分入れ替え制ですので当然参戦いたします!!
2024年9月11日(水)〜11月28日(木)
平日:11:00〜20:00
土日祝日:10:00〜20:00

「抽象的人間労働」氏にとって【推しの子】がどういう作品として理解されているのか、よくわからない。

「抽象的人間労働」氏にとって【推しの子】がどういう作品として理解されているのか、よくわからない。

彼の趣旨には基本的には賛同するが、彼がトップに【推しの子】の画像を使った意図がよくわからない。

彼の書いた本文には、一切「推しの子」についての言及は含まれていない。

「推しの子」はまさに、商品として消費される少女像に対する批判精神に満ち満ちている。

彼は「推しの子」という作品を実際に観ているのであろうか?

「表現の自由」というお題目には違和感があるが

「表現の自由」というお題目には違和感があるが

私はAV規制派でもないしエロ漫画規制派でもない。

ただ性暴力を描くことへの映倫的な規制組織はあった方がいいと考える。

そしてそうした広告が野放図に表示されることには規制がなされるべきと考える。

アニメ絵が街に溢れることには肯定的。

だが、私は死んでも「表現の自由」という「お題目」は唱えない。

でも、アニメやゲームや若者の歌を実際にじっくり体験もせずにわかったように批判する輩はクソ食らえ。

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「私の『推しの子』論、メロンブックスより発売開始!!

「私の『推しの子』論、メロンブックスより発売開始!!

「私の『推しの子』論」、 メロンブックス から出ました。
416円!!

第1章 嘘は飛びきりの愛  -2-
第2章 女キリストでありマリアである星野アイ -15-
第3章 黒川あかねのようにSNSで炎上しないためにはどうすればいいか  -21-
第4章 早熟少女、有馬かなの苦悩 -33-
おわりに -41-
著者略歴  -45-
著書  -46-

私の「推しの子」論 第1期 おわりに

私の「推しの子」論 第1期 おわりに

「推しの子」は単なる「アイドル」ものでも、芸能界内幕ものでもない。

もちろん、「転生もの」でもない。

ただそれだけならここもまでブームにならない。

星野アイのキャラクターは、カリスマ性の権化だが、アニメはそれを見事に映像化した。

主役であるかに見えたアイは、早々に舞台から姿を消してしまう。

アイも、出生と育ち、そして、芸能界に入ってからどういう人の影響を受け、どう変化して行ったのかのいき

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私の「推しの子」論 第4回 早熟少女、有馬かなの苦悩

私の「推しの子」論 第4回 早熟少女、有馬かなの苦悩

有馬かなは、ものごころつく前からモデル・子役として活躍していたようだ。

「重曹を舐める天才子役」(ルビイ曰く)、もとい「十秒で泣ける天才子役」であったかなは、高慢なプライドを持つに至った。

忙しい、通りがかりのスタッフに「バック持ってもらえる?」と平気で言う。

そういう彼女のプライドをずたずたに引き裂いたのが、医師、雨宮吾郎が転生してきた、星野アイの(実は)息子、アクアだ。

共演することに

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私の「推しの子」論 第3回 黒川あかねのようにSNSで炎上しないためにはどうすればいいか

私の「推しの子」論 第3回 黒川あかねのようにSNSで炎上しないためにはどうすればいいか

アニメ「推しの子」の第5話から第7話までは「リアリティショー」編と言われている。

リアリティショーとは、典型的なのは、それまで面識のなかった俳優やタレントたちを共同生活させて、脚本なしの状況に置き、対人関係のいざこざや友情や恋愛の形成を、どこまでが視聴者を意識した「演技」で、どこまでが本気の言動なのかが非常に曖昧なまま、成り行きに任せる。期間は限定されている。

「今からガチ恋❤はじめます」とい

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私の「推しの子」論 第2回 女キリストでありマリアである星野アイ

私の「推しの子」論 第2回 女キリストでありマリアである星野アイ

すでに第1回でも引用しましたが、アクアとルビイの、

「俺たちの父親って誰だ?」

「処女受胎に決まってるじゃない」

というやりとりに、母親アイは「これはマズい」と思い、子供たちの父親に、「会ってみない?」と連絡を取ってしまったわけですが。

このやりとり、さりげないですけど、この物語の構造を語る上で重要なポイントでしょう。

皆様もご存じでしょうが、イエス・キリストは、母親マリアのもとに天使ガ

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