【コース紹介】作品購読コース
「作品購読コース」では、古典作品をひとつ選んで一緒に読んでいきます。解説書や、古典作品について書かれた本でも大丈夫です。
【教材】
古典文学の誘惑
それまで古典文学に触れることがほとんどなかった人はもちろん、古典文学にあまり良い思い出がない人でさえ、古典文学を読んでみたい衝動に駆られることがあります。
それは例えば、現代に作られた創作作品、小説や漫画、ドラマや映画といった作品に古典文学が関係していたときに、「それじゃあ原作はどんなものなんだろう?」と気になることがあります。
それは時に「アマテラス」や「クサナギノツルギ」といった単語だけのこともあれば、作品自体のモチーフになっていることもあります。
そのときに、ふとその元になった古典作品に興味がわくことはあると思います。
しかしだからといって、受験用の参考書を用意して勉強し直すのは大変なことです。
できれば、自分が興味のある作品の、興味のある部分だけでも知ることができないか。読むことができないか。
そんな時に、「作品購読コース」を選んでいただければと思います。
このコースでは、好きな作品を一緒に鑑賞することを主な目的にします。
ご自身のペースで、ご自身の読みたい作品や、読みたい部分だけ、一緒に鑑賞していくことができます。
古典文学は、古典文法や古文単語がわからなければ読めないわけではありません。文法も単語もわからなくとも読めることもあれば、文法や単語の力があっても読めない作品はいくらでもあります。
ぜひ、興味の種を絶やさないうちに、興味を広げるような学びの機会を活かしていただければと思います。
ビジネスと古典
ビジネス書の中に古典作品が引用されることは、よくあります。
その引用が「間違い」というほどではないのですが、原文の解釈としてはやや偏っている、もしくは極端な捉え方をしているものが少なくありません。
ビジネスで役立つ教え、教訓を伝えるためにデフォルメしているのは仕方がないとも思うのですが、原作のより深く多義的で重層的な教訓を知ることができればおもしろいのに、と思うことも少なくありません。
ビジネス書は端的で明瞭な教訓や技術を伝えることを主な目的としていることが多いでしょうから、不確かでまどろおっこしい古典文学は、対極ともいえるものです。
しかし、偉大な経営者達の多くは、そもそもの古典文学のニュアンスもよく捉えているように思います。
ですから、経営者の語る言葉の中で引用される古典文学には、ビジネス書では説明しきれないような(もしくは意図的に省いている)豊かなニュアンスが生きているように感じます。
そういった経営者は質の高い教育を受けており、文学はもちろん、哲学や芸術といった実学から離れた学問についても豊かな教養を持っている方が少なくないようです。
ですから、ビジネスに関わる本の中で、特に経営者の書いた本から学ぶ際に、古典文学の教養があると理解が深まる部分もあります。
経営者が本当に言いたかったこと。それを表面的に理解してビジネスに活かすのも良いでしょう。しかし、もう一歩深く理解することで、自分のビジネスや生き方に活かすこともできるのではないでしょうか。
そんな時に、気になる古典作品を読んだり、さしあたり様々な古典作品に触れるのも良いと思います。
ビジネス書でよく引用されるような「孫子」「論語」「葉隠」「五輪書」の原文を読んでいくのも良いでしょう。
ご自身の興味に合わせて親しんでいただければと思います。
小説や絵画、作曲
特に古典文学は、多くの小説家や画家、音楽家によって、作品のモチーフとして親しまれてきました。
しかし、それらの単語がどのような場面で出てきて、原作がどのような作品なのかについて、原作まで読むことは少ないのかもしれません。
もちろん、現代に伝わるまでに、原作を訳し、解説し、解釈し、それらをまた再編集し、といった過程を経たものに触れることは気軽にできるでしょう。YouTubeやWikipediaを使えばすぐに知ることができます。それを元に創作することがあってもいいでしょう。
しかし、原文の持つ文脈やニュアンス、多様な解釈を知り、それを用いた創作もまた、選択肢としてあったら良いのではないでしょうか。
そもそも古典文学は、それが書かれた後、ずっと後の時代にリメイクされたり、引用されたりすることがよくあるのが特徴です。そうやって親しまれてきたからこその「古典」なのだとも言えます。
ですから、その大本となっている原文にはそれだけの魅力があるのであり、そこにさらに後世の人々の創作が加わっているのです。
それらの多くが古文で書かれていますから、自分だけで読み込むことは難しいかもしれませんが、知識のある人と一緒に解釈していくことで、理解が深まることがあると思います。
こんなときにも、「作品購読コース」をご利用ください。