探鳥会レポート<K別荘地編>3/3話 2023年4月 会えたら運のいい鳥
先日、ゆる支部の探鳥会に参加しました。
場所はK地区という別荘地です。
今回、すばらしく目のいいご令嬢が参加していました。
ご令嬢、さっそく鳥を見つけて、驚きの声をあげました。
「えぇっ、あれ、オオアカゲラ!?」
その鳥はパッと飛んで行ってしまったのですが、上空を飛んで、また姿を現しました。
「あ、戻ってきたー」
ベテランが双眼鏡で確認して「オオアカゲラ」と言いました。
ご令嬢が
「えっ、おなかを確認しないのに、分かるんですか?」
するとベテランは黙って図鑑を取り出しました。
オオアカゲラとアカゲラのページを見せてくれて
「オオアカゲラはおなかに茶色い模様が入っている、背中に白い【ハ】がない」
おなかを見て、茶色い縦線があるのがオオアカゲラだそうです。
背中にも特徴があって、アカゲラには白くて太い片仮名の【ハ】のような模様があるけれど、オオアカゲラにはそれが無いらしい。
こうやって図鑑で比べながら教えてもらうと、似ているけどぜんぜん違う種類なのが分かりました。
探鳥会は丘の上を目指しました。
つづら折りの道を上がっていくと、先を歩いていた人から、鳥がいると教えてもらいました。
「そこに、サンショウクイ」
すらりとした灰色の鳥が枝に止まっていました。
オオアカゲラもサンショウクイも初めて見ました。
さすが別荘地……!
丘を登ると、集合場所近くの別荘が広がる地帯に出ました。
おしゃれな建物が並んでいて、庭には木がたくさん茂っている、いかにも高原の別荘地という感じの通りを歩きました。
探鳥会ご一行が足を止めたのは、ある一軒の建物の前でした。
庭の木の間を小鳥がちらちらと見えるのです。
庭にはご主人がいて、首から双眼鏡がかかっています。
「なんだ」
そう言ったのはベテランさんでした。
「よく見たら、エサ場もあるし、水飲み場もある」
ご主人に向かって
「夏は自分でエサを探せるから、あげなくても大丈夫ですよ」
ベテランさんは野鳥にエサをやらないで欲しいと、かなり遠回しに伝えていました。
ご主人の頭上をコサメビタキがぴょこぴょこしていたのですけど、他人様の別荘にカメラを向けるのは失礼だと思ってやめました。
やがて探鳥会ご一行は集合場所にたどり着きました。
最後に鳥合わせを行いました。
探鳥会で観察した鳥を照らし合わせる作業です。
「オオアカゲラ」
「サンショウクイ」
「コサメビタキ」
読み上げられる鳥の名前は珍しいものが多かったです。
「遠いので気をつけてお帰りください」
周囲にお礼を言って解散となりました。
帰りに直売所でカツサンド500円(1ドリンクと高原レタスバイキング付き)を買いました。
近くの電線にキセキレイがいて、鳥を見ながら食べました。
いい一日でした。