戦車乗員

昔、北海道で戦車に乗っていました。戦車のことなどを書いています。

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  • 戦車に乗ったら目の色変えよ

    元戦車乗りから見た自衛隊戦車の話です。

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はじめまして

昔、北海道で戦車に乗っていました。 noteは初めてなので何も判りませんが、ぼちぼち書いて行こうと思います。 戦車のこととか北海道のこととか・・・。 よろしくお願いいたします。

    • 砂塵

      戦車に乗ると先頭を走る戦車以外は後続で砂塵を浴びることになる。 この砂塵はパウダー状で戦車が走ると遠くからでも派手に砂塵が舞い戦車が来るのが判ってしまう。 駐屯地祭とかでは事前に水を撒くのでこのような砂塵の洗礼を受けたことが無い人も居ると思う。 戦車好きで各駐屯地へ見学に行くと戦車が走っていて動画なり画像なりを撮影するが「砂塵が舞ったら迫力あっていいね」というのは本物の砂塵を知らない証拠だ。 砂塵が舞ったらカメラも下手をすれば故障しちゃうし、第一何も見えなくなってしま

      • お知らせ

        noteを始めてそろそろ1か月が過ぎました。 毎日更新して来ましたが、そろそろ週一ペースにしようか考えています。 それか月一・・・・・・。 アクセス数もそれほどないですし、気が向いたら書くという感じにしようかと思います。 突然更新を止めるのも読んでくれていた方に申し訳ないのでお知らせします。 毎日読んで下さった方、本当にありがとうございました。

        • 戦車のある風景

          戦車がある風景は一般人には馴染みが無い風景だろう。 戦車が日常的に一般人が見るようでは有事であまり歓迎されるものではない。 しかし、戦車乗りは戦車がある風景は日常的な風景である。 戦車と共に生きているのである。 そんな戦車乗りでも、各種合宿、教育課程に入校したり臨時勤務に出たり戦車のある現場から離れて勤務をすることが多々ある。 そうすると帰って来て久し振りに戦車に接するとたまらなく戦車が愛おしい気持ちになったりする。 「愛車精神」を叩きこまれている戦車乗りは特にそう

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        はじめまして

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        • 戦車に乗ったら目の色変えよ
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        記事

          レンジャー

          自衛隊の訓練で過酷な訓練で知られているレンジャー。 レンジャーは以前は各普通科連隊でレンジャー課程として教育が行われていたが、昨今の隊員不足と縮小で師団、旅団単位でレンジャー集合教育を行ったりしている。 誰でも行ける訳ではなく、志願し素養試験に合格した各部隊から集められた者をレンジャー学生として教育する。 各部隊の精鋭と言ってもいいが、全員がレンジャーになれる訳ではない。 厳しい教育期間にどんどん減って行く。 30名程居たレンジャー学生が10名程になることも珍しくはな

          レンジャー

          車輛の整列

          戦車に限らず自衛隊車輛は駐車場に車輛を駐車する時はビシッと整頓して整列する。 少しの乱れも赦さないので誘導員や車長が誘導して整列するのだ。 戦車の場合本当に細かく動かして合わせるのだが、それが出来ない操縦手も少なくない。 大きな動きなら出来てもミリ単位で戦車を動かすのは、また違う技術だったりするのである。 そうやって整列する意義があるのか?と問われると精強な部隊は整列もピシッとしているものなのだと教わった。

          車輛の整列

          履帯交換

          戦車の履帯は一般的にキャタピラと呼ばれるが、自衛隊は履帯と呼ぶ。 履帯には種類もある。 ゴム履帯と鉄履帯だが、74式戦車の頃は公道を走る時きゴム履帯に履帯交換をして、演習場へ入ると鉄履帯に交換した。 とっても面倒な作業をする。 履帯も長年使用すれば摩耗とかして交換したりするが、なかなかというか全然新しい履帯は届かないのが現実だ。 履帯は履板が繋がったもので、その履板単位で交換して・・・気が遠のく作業だね。 簡単に履板は外せないからね。 コネクターのボルトの溝に土が入って堅

          戦車砲

          戦車砲のことを主砲と呼ぶが副砲が無い戦車に主砲というのも摩訶不思議な話である。 戦車乗員は主砲なんて戦車砲を現役時代に乗員である戦車乗りから一度として聴いた覚えはない。 それを言うとマニアは怒り「そんな無知でよく戦車に乗っていたな」とバカにする。 戦車の歴史には多砲塔戦車や副砲のあった戦車の話をする。 私が言っているのは副砲の無い戦車に主砲と、しかも自衛隊の戦車の歴史に副砲のある戦車なんて無いし、主砲と呼ぶ慣習も全く無い。 「戦車砲」か「砲」である。 戦艦や軍艦じゃない

          第七偵察隊

          日本唯一の機甲師団である第七師団の偵察隊である第七偵察隊は、他の偵察隊とはちょっと違う。 戦車を装備しているのが特徴だ。 機甲科職種は戦車だけでなく、偵察職種もあって新隊員の後期教育は一緒に行われる。 やることは戦車についての教育で「偵察」の教育はあまりない。 なので偵察隊へ配属が決まっている新隊員は偵察隊へ行ってから偵察の教育を受けることになる。 「初級偵察」である。 私の同期生も第七偵察隊へ配属された者が数名いる。 中には偵察隊希望で入隊した者がいて、偵察隊員がバイク

          第七偵察隊

          士魂戦車隊

          北海道の政経中枢都市の道央、道南等を担当する第十一旅団隷下の戦車部隊である第十一戦車隊は通称「士魂戦車隊」と呼ばれている。 士魂とは「十一」で「士」として旧軍の陸軍戦車十一聯隊からの伝統を引き継ぎ、砲塔に「士魂」のマーキングを描いている。 私が居た頃は士魂戦車大隊で戦車6個中隊に本管中隊と7個中隊という世界最大の戦車大隊であった。 今は戦車削減で大隊から隊へ降格となって戦車隊となってしまった。 戦車十一聯隊は終戦直後に北千島列島北端にある占守島へ火事場泥棒的に侵攻して

          士魂戦車隊

          戦車の天敵

          戦車の敵は戦車と思う方も多いであろう。 対機甲戦闘、戦車戦は戦車の基本の戦闘として訓練する。 しかし、戦う相手としては歩兵や戦車、装甲部隊であっても現代ではドローンによる対戦車攻撃もあって多様化してきている。 ドローンもそうだが、戦車が天敵として恐れるのはやはり対戦車ヘリであろう。 上空から攻撃されては手も足も出ない。 キャリバー50重機関銃で応戦するにも・・・ね。 無いよりはマシって程度だ。 射程が全然違うところから撃って来るんだから。 しかも超低空で林内の一本道を戦

          戦車の天敵

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          我らここに励みて国安らかなり

          我らここに励みて国安らかなり

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          戦車シート

          戦車がパークに駐車する時は戦車にシートを被せている。 戦車は高価だが車庫は無い。 戦車乗員は戦車に乗る時は戦車シートをまず剥がして丁寧に折り畳む。 迅速にパッパッと折り畳むのも一定の動作が決まっていて二人一組でやることが多いが気が合わないと調子が狂う。 折り畳んだら砲塔後部のバスケットに収納する。 戦車の訓練を終えパークに駐車したら戦車シートを被せるのも迅速に被せて訓練が終わるのである。 戦車シートは一枚100万円だとよく言われていた。 本当か判らないが、古い戦車シート

          戦車シート

          戦車は砂塵の中を行く

          戦車が走行していると砂埃が舞う。 舞うと一言に言うとかわいいが、現実はちっともかわいくない。 パウダー状の砂が舞う。 とても身体に悪い細かい粒子の砂である。 戦車や装軌車が訓練する演習場は特に砂埃が酷いのだ。 重い装軌車に踏まれてはこういう砂になるのは無理もない。 雨が降れば泥になる。 泥濘地である。 装軌車道や戦車道はコンクリート道になって整備されているところも増えたが、昔は不整地の訓練場のように凸凹の道路であった。 砂埃は先頭車は浴びなくて良いが、後続の戦車はも

          戦車は砂塵の中を行く

          戦車の姿勢

          戦車が動く時に二種類の姿勢があることは知っているだろうか? 砲身を前にして御馴染みの姿勢は「戦闘姿勢」と言う。 砲身、砲塔を車体後方に回して「砲身止め」をして動く時は「走行姿勢」と言う。 砲身が前にあると泥濘地や不整地の操縦をしていると、下手な操縦手だと砲身を泥に突っ込むことも・・・。 戦車が走る道路を戦車道というコンクリート道ならいいけれど、装軌車道はもう凹凸が激しくて、74式戦車のような90式以降の戦車のようにオートマじゃないから、激しく増減速を繰り返し砲身が地面に

          戦車の姿勢

          戦車乗りの遊び心

          戦車の砲塔にマーキングがあるが、戦車射撃競技会になると砲手用直接照準眼鏡の上に各部隊の手製で作られた「サンルーフ」を取り付け被せている。 なので各部隊形も違うサンルーフにいろいろ描かれている。 これも戦車射撃競技会の楽しみの一つである。

          戦車乗りの遊び心