戦車は砂塵の中を行く
戦車が走行していると砂埃が舞う。
舞うと一言に言うとかわいいが、現実はちっともかわいくない。
パウダー状の砂が舞う。
とても身体に悪い細かい粒子の砂である。
戦車や装軌車が訓練する演習場は特に砂埃が酷いのだ。
重い装軌車に踏まれてはこういう砂になるのは無理もない。
雨が降れば泥になる。
泥濘地である。
装軌車道や戦車道はコンクリート道になって整備されているところも増えたが、昔は不整地の訓練場のように凸凹の道路であった。
砂埃は先頭車は浴びなくて良いが、後続の戦車はもろに砂埃を浴びる。
戦車乗りの宿命だ、前が見えないことだってある。
戦車眼鏡なんて意味がない。
戦車に乗ると操縦手はハッチ開放で走ると砂埃や泥まみれになるのが基本である。
砲塔にいたら砂埃は浴びる。
絶対肺とか影響があると思うのだが・・・どうなのか医学的な話は聞いたことが無い。
戦車が訓練から帰ると鼻の穴は砂埃だらけなのは言うまでもない。