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💁📚48【検察捜査を読み歩く】を読んでみた 941

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「検察捜査」を読み歩く

こんな本を読んでみた
有罪率99%の陰でうごめく強権

#大嶋辰男
2024/11/16(土) #朝日新聞 #be report

「こんなことは言っていない」「正確ではない」と何度言っても検事は「調書はそういうものだから」と言うだけだった(村木厚子)。(中略)
冤罪はなぜ生まれるのか。自白の強要、人質司法……検察の問題を指摘する声は、関係者が書いた多くの本の中で指摘されてきた。

リードより


はじめに

幸いなことに被告にも原告にもなったことはないけれど、行き過ぎているであろう取り調べについては、以前からもやもやしていた。
最近では #袴田巌 さんの #無罪判決 があったばかりだし。
朝日新聞大嶋辰男氏が「関係者が著作で指摘した」と書いている部分から、抜粋•要約してお伝えしていこうと思う。
先ずは大嶋辰男氏が読んだ8冊を順不同でご紹介。


#特捜検察の正体 #弘中惇一郎 #講談社

#時代の異端者たち #青木理 #河出書房新社

#ニッポンの裁判 #瀬木比呂志 #講談社

#腐敗する法の番人 #鮎川潤 #平凡社

#人間の証明 #角川歴彦 #リトルモア

#負けへんで #山岸忍 #文藝春秋

#日本型組織の病を考える #村木厚子 #角川新書

#勾留百二十日 #大坪弘道 #文藝春秋


弘中惇一郎(弁護士)さんは、「冤罪には共通する構造がある」と語る。
「証拠の改竄、隠滅、捏造」
予断と偏見からなる事件の設定とストーリー。
理路整然とした供述調書のための誘導、強要による自白。


山岸忍(プレサンス事件元社長)さんは、部下の取り調べ記録を見た。
「ふざけるんじゃないよ」「開き直ってんじゃないよ」「なんだ、その悪びれない顔は」
思い通りの供述を引き出すため長時間罵倒。
優しい言葉をかけて距離感を縮め突然怒鳴りまくる、ヤクザと寸分たがわぬ手法。


大坪弘道(元大阪地検特捜部長)さんは取り調べのプロ。
逮捕され黙秘•否認を続けると、取り調べの検事から「このままだと奥さんから事情を聞かなければならない」と言われ「妻に指一本でも触ってみろ。ただではおかないぞ!私が知っている秘密をバラして検察をガタガタにしてやる」と声を上げた。


角川歴彦(KADOKAWA元会長)さんは人質司法の違法性を国に訴えた。
226日間勾留され、持病があり体調を崩しても満足な医療は受けられず、3回倒れ2回入院した。
検察は息絶えることを望んでいるのではないかと思った。


僭越ながらご参考までに拙レビューも。


大川原化工機の事件(初公判前に検察が起訴を取り下げた)では、顧問が長期勾留されてがんになり、保釈されないまま死亡。
大坪弘道さんによると、長期勾留されるのではないかと不安•恐怖心理を使って自供させる人質司法は、検察に残された唯一のカードだとか。
国際社会からは人権問題と非難。
大坪弘道さんも30日目で拘禁反応が出、猛烈な恐怖に襲われ震えが止まらなくなり気が狂いそうになった。


瀬木比呂志(元裁判官)さんは、人質司法は冤罪の温床、虚偽自白が起こらない方が不思議だと言う。
裁判所が検察の行き過ぎや誤りをチェックすることになっているが、裁判所が人質司法を認めているという議論がある。
袴田巌さんの事件では、何人の裁判官が再審請求の棄却に関わったのだろうか。


鮎川潤(法学者)さんは、法務省の人事は独特と説く。
事務次官を含め要職は検察官で占められている。
拘置所を所管する矯正局のトップにも、長らく検察官が就任していた。


青木理(元司法記者)さんの対談集で #木谷明 (元裁判官)さんは話す。
「検察官が猛反対すれば、裁判官はめったに保釈しない」「完全に検察庁にコントロールされている」「有罪判決ばかり出す人は偉くなり、無罪判決•再審開始を決めた人は優遇されない」


村木厚子(元厚労省事務次官)さんは事件後、複数の元検事総長から聞かされた。
「検察は失敗も間違いも許されない。
無理な取り調べが過ちだと気づいても引き返せない。
組織の病理を変えられなかった」
と。


元大阪地検検事正北川健太郎被告の性的暴行事件は記憶に新しい。
北川被告は退官後も検察に影響力を持っていたこと、元同僚が捜査情報を被告に漏らしたとして告訴したことを、被害を受けた検事が会見で語った。
北川被告の退職金は税金で支払われている。


おわりに

司法修習中に「判事に」と声をかけられたけれど、悩んだ末に検察官になった知人がいる。
検察官になった途端、まるで自分の手柄でもあるかのように「起訴できるのは検察官だけ」「有罪率99%」「裁判は正しいか誤りかではなく、勝つか負けるか」と言っていた。


知ってるよ、それくらい。
でも検察官本人の口から聞くのは不快。
そういう意識を植え付けるような教育を受けるわけ?
自然と芽生えてきちゃうの?
そう思わざるを得ない世界なの?
どうやら検察官には、人権教育と人を想う温かい気持ちが必要らしい。
※私の個人的な感想です。 (11/17)

【追記】
投稿せずにグズグズしている間に「木村さんは替えがきく。逮捕されても誰も困らない」「可哀想な人」って何⁇という報道があった。
今から続きを書いてしまいそうな気がしている。        (11/21)





#エッセイ #ブログ #コラム #散文 #雑文 #身辺雑記 #うつ病 #無職 #失業中 #検察 #冤罪 #自白の強要 #人質司法 #改竄 #隠滅 #捏造 #拘禁反応 #虚偽自白  738日目

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