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📚22【成瀬は信じた道をいく】愉快痛快‼︎

※ヘッダー画像は表紙部分です。

成瀬は信じた道をいく

宮島未奈(1983年 京都大学文学部卒 滋賀県大津市在住)
新潮社 199頁
2024/1/25初版


生活の癖を直しただのマイペースだのと書きながら、バタバタごたごたして、思いがけなく外出が続いた。
外出時のバッグには必ず本を入れる。
もちろん退院する母を迎えに行って、グループホームに送り届けたときも(3/1)。



お疲れモードのときは気楽に読める本が良い。
楽しくて元気な本が良い。
ストレスなく読める本が良い。
こんなときはやっぱり成瀬じゃない?



前作を読んで直ぐに、主人公成瀬あかりのことが大好きになった。
そして幼馴染みの島崎みゆきのことが、羨ましくて堪らなくなった。



はっきり言って成瀬は変わってる。
同年代女子とは明らかに違う。
でもね、ブレなさが気持ち良い。
真っ直ぐ過ぎるところが眩しい。

10万部突破の前作
「成瀬は天下を取りにいく」
⤵️

拙作⤵️


滋賀県大津市に住む地元愛が強い成瀬は、幼馴染みの島崎と「ゼゼカラ」という漫才コンビを組んでいる。
キャッチコピーは「膳所ぜぜから世界へ!」



ふたりは別々の高校に通っているが、同じマンションに住んでおり、漫才の練習をしたり地域のイベントに参加したり、緩く仲良く繋がっている。



島崎は、父親の転勤に伴い東京の私立大学へ進学を決めた。
成瀬は自宅から通える京都の大学を目指しており、別々の土地で大学生活を送ることになる。



大学生になった成瀬も、揺らがないし媚びないし怯まない。
他者からの評価は気にならないし、自分の好奇心に一直線。
フットワークの軽さには驚愕。



成瀬の交友に対して「成瀬のことを一番知っているのは自分だと思っていたのに」「どうして地元を離れて東京に行ってしまったんだろう」と島崎は悔やむ。



解るよ島崎、その気持ち。
寂しいよね、自分の手から離れていってしまうような気持ちになっちゃうよね。
大丈夫だからね、成瀬は成瀬なんだからさ。



5篇のエピソードが収録されている。
どの章も成瀬らしさが全開。
あらすじを割愛する代わりに、出版社の(前作の)広告文を掲載しておく。
成瀬に会いたくなることは、間違いない。

最高の主人公と、ひとりでは行けない場所へ。
「主人公の条件」を挙げてください____。
そんな質問をされたら、どのように答えますか?
悪と闘って倒すこと?仲間の危機を救うこと?世紀の大恋愛をすること?
「成瀬は天下を取りにいく」の成瀬あかりは、どれにも当てはまらない、けれどとびきり魅力的な主人公です。
シャボン玉とけん玉をとことん極め、閉店の決まったデパートに毎日通いつめ、将来の夢は、二百歳まで生きること。
まだ中学生、いわゆる「偉業」を成し遂げるわけではないけれど、いつものびのびと、自分らしく生きています。
こんなふうに、誰の眼も気にせずに、自分で定めた道を突き進めばいいんだ___。
読み進めるうちに、そう思えてきました。
ひとりでは気づけなかったこと、ひとりでは見られなかった景色、ひとりでは聞けなかった言葉。(中略)
あなたをまだ見ぬ場所へお連れする、頼もしい主人公(後略)

新潮社新聞広告

※前作の広告なので「中学生」となっています。



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