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企画のタネ採集

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記事一覧

お手本にしたい価値のつくり方。伝統デザイン工房さんの「大好物醤油」

みんなが大好きな食べ物のイラストが並んだ印象的な醤油パッケージ。伝統デザイン工房さんが運営するECサイトで販売している「大好物醤油」の売り方が素敵だったので紹介させていただきます。 コロナ禍で危機を迎えた全国の小さな醤油メーカーからセレクトした伝統的な商品を、100mlサイズで販売する「職人醤油」。それぞれの料理に最適な醤油を選び、既存の商品パッケージを「大好物のイラスト」でカバーした。オンラインプロモーションにも対応した明快な訴求で新ブランド開発を行い、恒常的な展開を目指

みんなどうして寄付するの?変わる“寄付行動と心理”を探る

寄付って、昔はなんだか”慈善事業”や”自己犠牲”、”清貧”みたいなイメージが強かったように思います。でも、最近変わってきているのは、誰もが感じていることのはず。今回は、そんな”寄付”についてみていきたいと思います。 最近のニュースでいえば、7月24日に前澤友作さんがkifutownという個人間で寄付をし合えるサービスを立ち上げられていました。 既存のクラウドファンディングとは逆に、「こんな人に寄付したい!」という寄付者側がプロジェクトを立ち上げ、そこに寄付を受ける側が応募

リモートワークのお供に、コーヒーナップ。

自宅でのリモートワーク。一人で企画作業に集中できるという良さはあるものの、ちょっと行き詰ってしまった際に「突破のきっかけ」を見つけるのが難しいと感じたことはありませんか。オフィスだと同僚との雑談などで気分の切り替えもしやすいですが、自宅だと思考のリズムに中々変化をつけられないという悩みが(少なくとも私には)あります。 そんな私に救いの手を差し出してくれたのが「コーヒーナップ」というスタイルを提案しているあのネスレさん。ちなみにコーヒーナップとは以下のようなものです。  1

伊良コーラに学ぶ「誰かに言いたくなる」魅力

「伊良コーラ(いよしコーラ)」をご存じでしょうか。下落合にある総本店が常に行列ができるほどの人気を博し、2021年4月に渋谷・キャットストリートに二号店をオープンさせたクラフトコーラ専門メーカー/専門店です。今回はその話題の渋谷店の体験レポートですが、商品紹介も念のため。 ■IYOSHI CRAFT COLAとは コーラの概念を覆す、スパイスが効いたフレーバー。 「IYOSHI CRAFT COLA」は世界初のクラフトコーラ専門店「伊良コーラ」代表・コーラ職人「コーラ小林」

公共交通から「共有交通」へ-サブスクMaaS「mobi」

WILLER(ウィラー)さんが発表されている月定額5000円乗り放題のオンデマンド乗り合い交通「mobi(モビ)」のサービス。6月30日から京都・京丹後市、7月1日から東京・渋谷区でも運行開始予定とのことで注目しています。 呼べばすぐ来る、エリア定額乗り放題“mobi”が開始~自宅から2km圏内の家族みんなの移動が変わる~ 『mobi』は、マイカーを所有せず、街の人々とシェアすることで、必要な時にアプリや電話で呼ぶと約10分で配車され、AIを活用して最適なルートを効率よく、

変化の真っ只中!変わる”家族の関係性”や”働き方”のお助けマンを探してみた!

2020年4月の緊急事態宣言から一年が経ち、私たちは様々な変化を感じてきました。その中でも特に、”家族の関係性”や”働き方”の変化が大きかったという人は多いのではないでしょうか。在宅勤務やオンライン授業になったという外部環境の変化が、人の行動や気持ちにも大きな変化をもたらしたかと思います。 今回は、そんな”変化”を的確に捉え、私たちの暮らしをサポートしてくれる商品やサービスの事例をピックアップしてみたいと思います。 まずは「伝え方」の事例として2本のCMを見ていきます。 ◆

「NEC the WISE」に見るファッション領域におけるAI活用の可能性

様々な分野で用いられているAIですが、AIがデザインした服によるファッションショーが開かれていたのをご存じでしょうか。 NEC the WISE特別企画~さいたま国際芸術祭2020Art Sightama~「さいたまコレクション」 https://jpn.nec.com/ai/art-sightama/index.html 2020年秋のさいたま国際芸術祭にて、最先端AI技術群「NEC the WISE」によるファッション&アート企画「さいたまコレクション」での取り組み。

【話題のスポット】チームラボ のアート×サウナの展覧会「Tik Tok チームラボリコネクト」に行ってみた!

ここ数年で一気にブームになったサウナですが、ついに筆者も今年からサウナーデビューを果たしてしまいました。まだまだビギナーではありますが、サウナ・水風呂・外気浴で、しっかり”ととのえた”時のあの感覚はどうにも病みつきになってしまうものがあります・・! 今回、3月22日から六本木にオープンした「Tik Tok チームラボリコネクト」に行ってきたので、その感想をサウナビギナー×プランナーの視点でご紹介させて頂きます! テーマは「アート×サウナ」、サウナでととのった状態でアートを

「マッチング」の拡張可能性

知財データベース「知財図鑑」に興味深い記事がありました。 ユーザーの会話や周辺音から音楽をレコメンドする「自動選曲技術 by Spotify」(知財図鑑) https://chizaizukan.com/property/property288.html ユーザーの声や周囲の音を収集・分析し、そのデータをもとに状況に合った音楽を提案する特許。音声認識技術によって性別や年齢、感情、特徴だけでなく、どこに・何人でいるのかまで識別することが可能に。 今も行われている再生履歴等

佐藤可士和さんのロゴとアンパンマン

国立新美術館で開催されている「佐藤可士和展」に行ってみました。佐藤可士和さんと言えばユニクロさんなどのイメージが強いかもしれませんが、我らが「T」のロゴも手掛けられているんです。 個展の目玉の一つにこれまでのロゴ作品を巨大な絵画やオブジェで表現した「THE LOGO」という展示空間があるのですが、ここがまさに圧巻。巨大化、立体化といった通常の使用形態と違う変化をしていてもなおロゴとしての一貫性が保てる強さがすごい。 佐藤さんはこれまでの取材などでロゴのことを「企業や商品が社会

プラレールで勝手に企画してみた 〜プランニングの「型」づくり【実践編】〜

前回、プランニングの「型」づくりの概念と4つの型例をご紹介しました。実践編と称した今回は、勝手にお題を設定して4つの型を使って実際に企画案を考えてみたいと思います。ちなみにそれぞれの型の内容は下記になっています。 ①インストール型:他カテゴリーで成功した仕組みや仕掛けを導入してみる ②コラボレーション型:他のアイデアやコンテンツと掛け合わせてみる ③スライド型:ターゲットを、シーンを、用途をずらしてみる ④エクスパンド型:コンセプトを拡張して新しい価値を考えてみる お題は

プランニングの「型」づくり【紹介編】

空手道に「平安」という型があります。型とは、突き・受け・蹴り・払いといった空手の基本技によって構成された一連の動作のことで、学ぶことで必要な体捌きや立ち振る舞いが身に付けられるものとされています。平安という型名も「体得すれば平穏無事に過ごせる」というのが由来と言われ、技を磨くために合理的な方法を突き詰めた集大成が「型」として具現化されていると考えられます。 結果を出し続けているプランナーやコピーライターの方々のプレゼンや企画書を拝見すると、根底にその方が持っている型のような

原宿でマッチングアプリの広告は有効か?−データ×フィールドワーク vol.2:屋外広告/表参道・原宿篇−

前回渋谷篇をお届けした、エリアに集う人々の特徴と屋外広告の適正度をチェックする企画の第二弾、表参道・原宿篇。前回の“気になった大賞”SOPH.さんの「まいったな2020」のビルボードを横目に見つつ、宮益坂を上って表参道を目指します。 ■表参道エリア まずは宮益坂上にあるENEOSさんの壁面を利用した2つをピックアップ。モバイルルーターや格安SIMを提供しているバウエモ。利用しそうなシーンの関心度について調べると、写真・映像、音楽、SNSへの関心度は非常に高くなっています。

その広告、この場所でいいですか?−データ×フィールドワーク vol.1:屋外広告/渋谷篇−

「数値ではそうかもしれないけど、現場の感覚とちょっと違うんだよね…」なんて経験、データを使った提案をしたことがある方なら一度はあるのではないでしょうか。ともすると机上論に陥ってしまいがちなデータマーケティングですが、現場を知ること・見ること・体験することの大切さは言わずもがな。そこでこの企画では、データ視点をもった上で実際に現場をフィールドワークしてみることで、データの限界や可能性について考えていきたいと思います。 今回取り上げるテーマは屋外広告。広告は「時代を映す鏡」と言