Yumi

人づき合いは苦手だけど人が好き。「人間まるごと」「地球まるごと」「宇宙まるごと」、ホリスティックな価値観、それに基づく健康観を大切にしているセラピストであり介護福祉士。

Yumi

人づき合いは苦手だけど人が好き。「人間まるごと」「地球まるごと」「宇宙まるごと」、ホリスティックな価値観、それに基づく健康観を大切にしているセラピストであり介護福祉士。

最近の記事

“ニュース”の語源について

 仕事帰りにイギリス英語を習っていたときのこと。  ある日の授業で、先生が「newsという言葉は4つの言葉の頭文字でできています。その4つは何でしょう?」と質問してきた。  誰も答えられずにいると、先生は、笑顔でゆっくりと「North, East…」と言い始めた。生徒たちも一緒になって「West, South!」と続けた。 「東西南北の出来事を伝える。それがニュース」ということだった。  友人が経営するアイリッシュパブで、GUINESSのキャラクター・Toucan(オオハシ:

    • “Same planet”

       英語を話す人たちに私のことを紹介するとき、「同郷:(the) same hometown)」と言いたかったところを間違えて、「same country」と言ってしまった知人がいた。  それを聞いた人たちは「同じ国? 同じ日本人っていうこと?」という感じで、「何が言いたいんだ?」と鼻で笑うような人もいたけれど、1人が “Same planet”と笑顔で言ってくれた。  私たちは同じ星にいる、同じ星の人。そう思うだけで、気持ちも視野もぐーんと広がった。うれしくなって、一人で肩を

      • 「人は日没とともに許されて、翌朝には生まれ変わっている」と信じることで仕事ができている

        「なんでみんな、あんなにやさしいんだろう?」と思うことがある。 ときどき、患者さんに対してとんでもなく嫌な感情をもってしまう。 そんな「黒い自分」に気がつくと、患者さんに「すみません」と心の中であやまる。 「気がついているうちは大丈夫だと思うけど、いつか事件とか引き起こしてしまうのではないか?」という不安を抱くこともある。 神棚の前では「お許しください」の言葉を欠かさない。 フラを学んでいたとき、クムフラ(フラの師匠)オリジナルの、夕日を歌ったチャント(詠唱)を習っ

        • おむつごみ

          毎日、大量の「おむつごみ」が出る。 70ℓの、白い半透明で大きなごみ袋が、朝に2つ、午後に1つはいっぱいになる。 入浴のある日は、さらに2袋ぐらい増える。 「これが、ごみじゃなくて、サンタクロースからのクリスマスプレゼントだったら、どんなにすてきだろう」と思っている。

          手作り石けんやバームに塗香(ずこう)を入れるようになったのは、清浄を保ちたいと思うから

          塗香(ずこう)を知ったのは、8年ぐらい前のこと。 大好きだったバンドのメンバー主催の、音による瞑想ワークショップに参加したときに、そのメンバーが日常使いにしていると言って、塗香を手に出してくれた。 手元にある塗香の説明書きによると、「塗香は今から2500年前の仏教成立時より、穢れを除き、心身を清浄にするものとして継承されています」「天然香料主体に独自の調合」「少量を掌にとり、両手を擦り合わせてください」。 見た目と香りは、お線香を粉にした感じ。実際に、掌に少量とって、こ

          手作り石けんやバームに塗香(ずこう)を入れるようになったのは、清浄を保ちたいと思うから

          水分補給

          毎年、夏になると、50個ぐらい入りの麦茶パックを1つ買う。夏はおろか年内に飲みきれたことは一度もない。 でも、今年は違う。 入職2カ月のころ、「水分補給は大事。もっとゴクゴク飲みたい」と思って、800㎖入るステンレスボトルを買った。本当は1ℓサイズが欲しかったのだけど、見つけられなくて。 しばらくはルイボスティーをいれていた。 暖かくなってきたころ、「麦茶がいいかも」と思って、麦茶パックを買った。 7月になって、「麦茶が少なくなってきた」と気がついて、はと麦入りの麦

          水分補給

          浄化と癒しの手作り石けん

          「帰宅したら、まずお風呂に入りたい」 入職して、実際に働いてみて、そう思った。 人さまの排泄物を扱うのは不浄だと、思っている部分がある。 自分の体に、患者さんの排泄物の匂いがしみついているんじゃないかとも思っていた。 運動量が多いから汗もかく。 そんなこんなを、帰宅したらすぐにリセットしたかった。 以前から作っている石けん。 浄化作用のあるアロマや、塗香(ずこう)を意識して加えるようになった。 浄化だけではなくて。 リラックスとか、明るい気持ちになるとか、女

          浄化と癒しの手作り石けん

          音楽

          患者さんが持ち込んでいる器材から。あるいは病院で貸し出しているCDラジカセから。 朝から夕方まで、病室には音楽が流れていることが多い。 持ち込みのものは、クラシック、ポピュラー、ロックなど、患者さんの好みの曲。 ラジオはFMヨコハマ。 ラジオから、自分が好きな曲や知っている曲が流れているときは、小さくハミングしたり、リズムに乗ったり。 曲に癒されることもある。 不意に耳に入ってくるぶん、癒しも大きい気がする。 患者さんに「この曲、知ってますか?」とか「この曲、好

          夕方に、虹が出た日のこと

          夕方5時半近く。日勤が終わるころ。 大雨が止んで、パーッと日が差して、大きな虹が出た。 虹を見るとうれしくなるのは私だけじゃないはず。 患者さんにも見せてあげたい。 看護師さんたちにも見てもらいたい。 でも、「虹が出てます」なんて言うのは子どもじみているかな。 うだうだ考えてしまったが、「言わない後悔より言っての反省のほうがまし!」と思って、看護師さん2人に声をかけた。 「虹が出てます」 2人とも窓部に行って、窓の外を見てくれた。 「ほんとだ!」 「出ると

          夕方に、虹が出た日のこと

          妻の希望を全部叶えた患者さんのこと

          看取りの段階に入ったSさん。 私が休んでいる日に死亡退院していた。 今までだったら、死亡退院した患者さんが、後日話題になることはなかったが、Sさんは違った。 こちらが質問したわけではないのに、先輩方がいろいろと話してくれた。 本当に奥さんのことを思っていたこと。 愛があふれる、うらやましい夫婦だということ。 奥さんが口にしていた「桜が咲く頃の、雨じゃない、できれば晴れた日の朝、自分が駆けつけられるときに、駆けつけるまで待っていてほしい」という希望を全部叶えたという

          妻の希望を全部叶えた患者さんのこと

          富士山が見える職場

          「富士は日本一の山」 富士山を見ると、心がスッとするのは私だけじゃないはず。 患者さんたちにも毎日見せてあげられたらいいなと思っている。

          富士山が見える職場

          入職4カ月目〜5カ月目。私より若くて経験値のある新人さんたちが入職してきた

          入職4カ月目。 私とは違う部署だけど、同じ階に新人さんが入職してきた。 この人の新人教育が始まり、さらに来月にも新人さんが来るということで、「もう今までみたいにいろいろ教える余裕はなくなるので、わからないことは今月中にクリアにしましょう」と言われた。 わからないことの確認、できないことの確認で、入職4カ月目もあっという間に過ぎてしまった。 入職5カ月目。 新年度から入職の新人さんが2人来た。 私と同じ部署に1人。別の部署に1人。 3人、新しい人が増えたことになる

          入職4カ月目〜5カ月目。私より若くて経験値のある新人さんたちが入職してきた

          長年勤めていたPT(理学療法士)さんの退職あいさつに感動して泣いた

          患者さんたちのリハビリを受け持つPT「理学療法士)さん。 私が所属する部署の患者さんたちは、リハビリをして回復するということはなさそう。 「PTの人たちは、ここの患者さんたちよりも、他の病棟の、やった分の結果がはっきり出る患者さんたちにリハビリしたいのではなかろうか。どんな気持ちでここの患者さんたちと接しているのだろう?」と疑問に思っていた。 *この、PTさんへの疑問は、自分への疑問だったのかもしれないと、後々思うようになった。 長年勤めてきたPTの女性が退職するとい

          長年勤めていたPT(理学療法士)さんの退職あいさつに感動して泣いた

          入職3カ月。師長さんとの面談で、病んでいるかもしれない心の内を相談してみた

          「3カ月を過ぎたら、注意してくれる人はいなくなりますよ」 「3カ月を過ぎたら、もう質問できなくなるから、わからないことは今のうちに解決してくださいね」 そう言われて、ものすごくプレッシャーを感じていたせいか、入職3カ月目はあっという間に過ぎてしまった。 3カ月を経過したところで、師長さんと面談をした。 事前アンケートの『気になること』の欄に「失敗が多く、患者さまや職員の皆さんにご迷惑をかけるばかりで、病院勤務が向いてないと思われているのではないかと不安になることがある

          入職3カ月。師長さんとの面談で、病んでいるかもしれない心の内を相談してみた

          月に一度の理美容

          月に一度、美容室(理容師)さんが数名来て、予約していた患者さんたちの髪を切ってくれる。 切る際に、細かい指定がある人はいない。 あっても「スキンヘッド」「スポーツ刈り」「短く」「結べる長さを残して短く」程度。 ご本人が希望を言えれば言う。希望を言える人たちは、髪を切ったあとではすっきりさっぱりした表情になる。 希望を言えない人のことは、ご家族や担当看護師が決める。この人たちが、髪を切ったことがわかっているかどうかは私にはわからないが、なんとなく、すっきりさっぱりしたよ

          月に一度の理美容

          もし、ここがインドだったら

          藤原新也の『メメント・モリ』には、インドのガンジス川のほとりで荼毘に付している(火葬されている)人の写真が掲載されている。 患者のAさんの姿が、その写真を思い出させてくれた。 拘縮が強い手足は、写真の人そのもののように思えた。 「もし、ここがインドだったら、Aさんは生きていられずに荼毘に付しているのだろうか?」 不謹慎ながら、そんなことを考えてしまう自分がいる。

          もし、ここがインドだったら