長年勤めていたPT(理学療法士)さんの退職あいさつに感動して泣いた
患者さんたちのリハビリを受け持つPT「理学療法士)さん。
私が所属する部署の患者さんたちは、リハビリをして回復するということはなさそう。
「PTの人たちは、ここの患者さんたちよりも、他の病棟の、やった分の結果がはっきり出る患者さんたちにリハビリしたいのではなかろうか。どんな気持ちでここの患者さんたちと接しているのだろう?」と疑問に思っていた。
*この、PTさんへの疑問は、自分への疑問だったのかもしれないと、後々思うようになった。
長年勤めてきたPTの女性が退職するという当日の朝、こんな話をしてくれた。
「若い頃の私は勘違いをしていて、『患者さんを治してなんぼ』だと思っていて、そういうリハビリをしてきました。でも、ここに来て、治すだけがリハビリじゃないということがわかりました。本当に貴重な経験をさせていただき、ありがとうございました」
PTさんへの疑問は解決し、さらに、あんな疑問を抱いてしまった自分が恥ずかしくなった。
病室で、今まで言葉を交わしたことのないこのPTさんと2人きりになったとき、思い切って話しかけた。
朝の話に感動したことの他に、「実習に来て、ここで、こんなすばらしい先輩から学ぶことができた学生さんたちは、とてもラッキーだったと思います」と伝えた。
PTさんは恐縮していたけれど。
本当にそう思う。
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