【散文詩】『数珠繋±』

『数珠繋±』赤黄緑紫

そんなところで寝るな部屋で寝ろ」」それと沈黙、すかさず透かさず動く私は罪深い。セリフにこもった罪の鮮度を保つ為心臓に動悸がする、これが答え、だ

テープレコーダーを買って声を録音したい√これからはそうしよう、震えながらベッドの上で泣いているときは、こうして文字を書けないし、上手に起き上がることも出来ない

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ジョーゼフスミクラストのイラストの中に人間がアルファベットに押し込まれ収納されたようなデザインがあってーーーーーそれは、
孤独や死を表している嵌め殺し窓のよう、私はあれが好きだった、みんなごめんそしてありがと＝私は弱い＝

この家でそのうち私は必要がなくなる人間だ、そうし鱈、世界中を旅に出よう
誰からも忘れられて女優になれる、世界が私を旅して呉(く)れるというならそれでも良いけど、最も、とにかく。

もしかしたら、うちのばあちゃんもそんな風に思っているのかもね
私にはその苦しみが手にとるように分かるよ、だけど
私ごときがそれをこの世で宣言するならスミクラフトのイラストのように屈葬されて、何か必要な柄か文字になってから。なってからかも、ばあちゃん、ごめん／／

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自分を殺すのではなく小さく折り畳みたい、亡くすとかえって迷惑になるから
折り紙が情緒と美を超え小さく収納されていく刻の内側の白い部分、けっして赤くはないあの白の部分。だけが私の友達なのです

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“そんな時は、どうしたらいい”
自分はひとりだ孤独だ
だからこそ
もっと鋭く演奏しなければならない
重たいだけで他に取り柄のない重奏低音が必要なんだ、ペダルを罪深く踏み込む、轢き殺さない優しさだけを込めながら出来るだけ贅沢にだけど繊細に
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必要な分だけ泣いたらあとは枯れてしまおう、死んでしまおふ
「どうして自分が悪いと決めることは返って強い自由の様に感じるのだろう？」
浪が繰り返し自分自身であることの念押しをするように寄せては返す＝それなのに＝どうして私は駄目なのだろう
喧嘩して、揚げ足を取られ
「悪いのは私」と心に念仏した
そうすると楽になる気さえしてきて
目の前の景色をもっとずっと遠くへ失う／／

殻に閉じこもってやろう、それが答え、だ
木製のオルゴールの中に仕舞いこみ私はそれを自覚していよう、誰にも壊されないよう耳詰まりがするほど果てに追いやって√宙を見詰めて指図を受けない回転木馬の瞳で＝ずっと。

もしかしたら「ね」私も例えば姉ちゃんみたいに明るく元気に生きていけるんじゃないか、って、そんな勘違いをする時があるけど、だけど、そんな勘違いしてはならないよ、そんなこと
数億年前血に汗滲ませ必死に生まれた私の原子が　もしも聞いたら　呼吸が止まって破裂して血が逆流して色を失い
永遠に生まれることができない、隕石になってしまう、から「ね」。

あかきみどりむらさき
2024ねん