前向きっていうけれど。前向けない時は横とか下とか向いてれば、いいんだよ。
さぁ。書けないって言ったらなんかそこはかとなく負けの匂いがするから
あれなのだけど。
言いたいな、書けないって。
みんな言ってるけど、そう言いながらみんな書いてるじゃん😁
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洗濯物を、取り込んでいる時にとなりのお宅のうたちゃんと、お友達が
遊んでいるのが見えた。
なんだかひそひそと声だけが聞こえる。
彼女の家のガレージを見ると。
開いたままの色とりどりの傘が、みっつほどコンクリートの上に咲いていて。
うたちゃんは、その傘のなかにふたりでいた。
昨日、雨が降ったから干してあった傘だったのかもしれない。
彼女たちはそれをちいさな傘に見立てて、肩を寄せ合ってほんものの
家族のようなちいさなおしゃべりをしていた。
でかける仕草をするお友達に
何時に帰ってくるの?
とか
あ、ごはんが、○○(ちゃんと聞こえなかった)しかないけど
って言った後、うたちゃんが問いかけたにもかかわらず、ないんだったら
いいよね!にこみたいな満面笑顔で答えをすかさず出していた。
そういう、解決の早いところうたちゃんすき!
そして、うらやましい。即決できるところ。
そして、おかえりなさいってまた迎えて
じゃ、おやすみなさい
と、とてもシンプルな一日をその傘の中で再現していたらしい。
家族で交わされているであろう、会話ごっこだ。
ところどころリアルで、子供っていろいろ見てんだなぁって思う。
傘の下の住人うたちゃん達をみて、なんだかぎゅっと心が懐かしい場所へ降りてゆきたがっているじぶんを感じた。
大好きな小栗康平監督が語っていらっしゃるアーカイブの番組で、とても、すてきな話を耳にした。
「外の動きなんてどうでもいいじゃないですか。外だけが動いていて
心が動かないことが動くってことじゃなくて。ほんとうに動くとは、
こころの中でうごくことでしょう、」と。
ひやっとした。
ひやっとしたこと、すぱっと言われて、またすきになった。
静かな語り口のそのままを聞き逃さないようにしながら、いつのまにか
すんなりと緊張がほぐれるように、あの渋い声を耳にすまわせて、ひとり
勝手に腑に落ちていた。
いいなそれっていう言葉を聞いたり。
思いがけないリアクションがあったり。
ある風景に立ち止まりたくなったり。
それはたぶんぜんぶ、相手からなにかを授かっているっていう証なんだと思う。
授かった瞬間に、こころが動いて。
名付けられない場所が、鳴る。
その鳴っている状態が、今でいう刺さるってことなのかもしれない。
それはあなたのことだといわれても、まだよくぴんと来ないことがあって。でも時間が経つと、あぁそういうこと! って思うことがあったりする。
<馴染み深いところから出て、道のところに向かい 今までと違う考えかた過激なまでに新しい考え方をみつけるでしょう>
って占いかおみくじで言われたのが、去年の始まり頃だった。
去年は、しきりに今いる場所から違う場所へと、移動してみたいという願望がおそろしくあった。
でも、今年になったらなったで、まだそこにはやり残したことがあるかもしれないから、がんばってみようとこころ動かされることがあったりして。
そうしたらこの騒動で。まだもやもやした中にはいるけれど。
今は、またちがう前の向き方をしている感じがする。
前向きっていうけれど。
すこし心を病んでいた時。
積極的と前向きって言葉は、いちばん聞きたくない耳をふさいでしまいたい言葉だった。
ただ、わたしはその時思った。
前向きも、後ろ向きもどっちも向いていることには変わらないのだし、向いていることをやめている訳ではないことに、注目してみたら、いや、それで、いいんじゃないかって。
心がしんと静まり返って、もうこの世の闇を背負ったような経験はしたくないなって。
そんな風に思ってみても、闇なんて背負っていないし。
横向いたままでも下向いたままでもいいから、どっちか向いてればそれでいいんじゃないかって、
お隣のいそいそとした傘の下のうたちゃんを見ながら、そんなことを思ったりしていた。
今日も長いひとりごとにお付き合いいただきありがとうございました!
今日は
♬レミオロメンさんの雨上がりです♬
窓の雨 しずくの形に なつきやすくて
G線上の とちゅうのばしょで ふたり生まれて