営業で成果を出す人と出さない人の差(プレゼンテーション編)
社内だけでなく、他社も含めると多くの営業パーソンをみてきました。
過去2回同様のコンテンツを整理してきましたが、営業で成果を出す人と出さない人の差について、今回は違った視点で3つ挙げていきます。
①プレゼンテーションの順番を戦略的に組み立てられる
顧客がベンダーを比較選定する上で、同日に複数社からプレゼンテーションを受け判断する方法をとらえるケースも多々あります。
その際にこだわりたいのがプレゼンテーションの順番です。
他社と比較しインパクトが確実に残せる場合は「一番手」を選択します。1番手の企業のプレゼンテーション内容が、他社比較の基準になるからです。
1番手のプレゼン時は〇〇ができると聞いたが、御社はできますか?と後続企業はつつかれます。もちろん○○ができることが顧客にとって価値があることが前提です。
ここでできないという回答が続くと、心象が悪くなり1番手に軍配があがるということです。
接戦が予想される場合は「ラスト」を選択します。
できることには差がないというのは正直に伝えつつ(顧客も実は機能に差がないと感じていることが多い。これはSaas企業あるあるかもしれませんが)、今までのプレゼンテーションで感じたであろう不安の払拭を全面的に行います。
特に感じる不安は本当にうまくいくのか?という点です。Saasプロダクトであれば、現場が使いこなせるのか?データは活用しきれるのか?といった利活用に不安をもたれることが多いですので、他社事例を交えて払拭します。
一番最悪なのが1番手でもラストでもないことです。せっかくプレゼンテーション内容に磨きをかけていても、印象に残りづらく価値が低下します…
成果をあげる営業はプレゼンテーション内容に応じて順番を戦略的に選択します。
もちろん順番を戦略的に選択するためには、顧客との関係性構築は必要不可欠です。関係構築ができていると、どうしても夕方の時間しか予定が合わず…と伝えると、自然とラストを陣取れます。
②自信をもって会話ができる
商談内容やプレゼンテーション内容は悪くない(顧客に価値ある提案ができている)にも関わらず、自信のなさかリスクヘッジかかは分かりませんが言葉を濁す方がいます。
「一応」や「たぶん」といった枕詞を用いた濁し方です。
私は営業を受ける立場にまわることもありますが、表現の曖昧さはとても気になります…。もちろん確認事項がある場合もありますが、その場合は「確認して改めて回答します」と伝えてもらえれば良いです。
何かの本で「脳は正確さよりも確信を好む」というフレーズを読んだことがありますが、まさにその通りだと思います。
自信のない営業に可能性を感じる顧客はいません。話し方や立ち姿ひとつで顧客の納得度が大きく変わります。
③他社のネガティブキャンペーンをしない
顧客が稟議申請をする上で複数社比較は欠かせないため、競合他社との比較は必要になります。
ここでよくやってしまうミスが競合他社のネガティブキャンペーンです。
競合他社では○○ができない、ある会社で××という不評があるといったような話をすることで、自社を優位な立場にしようと考える営業がいますが、これはNGです。
顧客が求めているのは課題解決やあるべき姿の実現であり、問題がない企業の選定ではありません。
向き合うべきは顧客課題ですので、自社がどう役立つことができるのかを追求すべきであり、他社批判を繰り広げる営業は顧客の信頼を得られません…
他社との比較表をみると、競合批判の列挙になっていることも多々あるので、その場合は顧客にどういう価値が提供できるかという軸での書き直しを依頼しています。
成果をあげるためにはもちろん努力も必要ですが、やり方を変えることでうまくいくこともありますので、参考になれば幸いです。
また過去に記載しました、成果を出す営業と出さない営業との違いシリーズを【総集編】としてまとめましたので、良ければ一読ください。