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奥山いずみ
2024年10月13日 21:24
何回も会っていたってうれしくてするりと剥いて出す梨の舟/奥山いずみ カフェに行ったら、好みの曲がかかっていた。ゆったり流れる、歌詞が英語の曲。ロンドン出身のアーティストの曲らしい。 スマホに音楽を聴かせると曲名を教えてもらえる機能があり、その機能を使ってわたしはときどき曲をコレクトしている。初めて聴いたにも関わらずカフェでかかっていた曲がロンドン出身のアーティストのものだと知ること
2024年10月6日 21:39
ひとびとのねむけを乗せて車庫へゆく回送列車は夜に染まって/奥山いずみ 次は終点、○○です。この列車は車庫に入る回送列車になります……。 電車が駅に着く前にこんなアナウンスが入った。車内に乗客はまばらで、人が少ない電車がやけに明るく感じられた。 車窓から見える景色は、黒地に光の粒を散りばめた、夜の町文様。背の高いビルが少ないので夜空がのったりと見えていた。 やがてホームの光が「こんな
2024年9月14日 18:36
としん、としん せり上がりゆく心音を感じて都心という場所をゆく/奥山いずみ 東京出身っていっても、西東京だから……。 こういう謙遜?の言葉を言われたことがある。西東京はみんなが思っているいわゆる東京とは異なります、という東京都民のリアルを語るひと言なのだろう。 同じ用例として、横浜っていっても○○だから……などもあって、いずれにしてもthe 東京・the 横浜ではない場所が東京にも
2024年9月7日 22:20
あたらしい言葉はすこしずつなじむあなたが記憶になったあとでも/奥山いずみ 先日、純喫茶というところに久しぶりに行った。 古めかしい建物に、なじみらしいお客が思い思いの時間を過ごしていて、ゆったりとしたいい空間。 ふと、角の席が空いたとき、店員さんが靴を脱いで椅子の上に立った。店の天井近くの棚にプレイヤーが設置してあって、手動でCDを交換していたのだ。 それまではくぐもった声の女性歌手
2024年9月5日 19:41
湿原のワンピースを着て森と川、町から町へ雨を降らせる/奥山いずみ 言葉にすると身も蓋もないが、高温多湿が不快である。 汗もうまく乾かなくて身体じゅうぺたぺたするし、気圧とあいまってか頭痛がするときまである。 ……と、ぶちくさ言っていても楽しくはないので、少し想像を膨らませてみることにする。 例えば、この湿気が全部、一枚の服だったらどうだろう、とか。身にまとわりつく感じがなんとなく、
2024年8月31日 21:49
これからときどき、日常のことと、それにちなんで詠んだ短歌をつづっていこうと思う。なんでもない出来事も、言葉にして、さらに短歌の形にもしてみると少し面白いのでは……なんて考えたのだ。 初回は、散歩しつつ感じたことについて。ゆれている葉陰のうえを渡りゆくあいだに季節がめぐっていたの奥山いずみ この前、道を歩きながら、今の時期は一年のなかでも特に影が美しい季節なのではないかと気がついた。
2023年12月31日 18:10
こんにちは。奥山いずみです。社会人をしながら、短歌を趣味でつくっていて、新聞歌壇に投稿しています。今年の締めくくりに、自分用の記録もかねて新聞歌壇で掲載いただいた短歌をまとめておきたいと思います。東京歌壇 東直子選2月26日つぶされたトマトの呻き声のよう遠くで回転するチェーンソー4月16日丹念に湯葉をはがして食べながらあなたは話す終わった恋を4月30日骨折ののち捨てられ
2022年12月27日 22:44
こんにちは。奥山いずみです。普段は社会人をしつつ、短歌を詠んで新聞歌壇に投稿しています。2022年に掲載いただいた短歌をこちらでも掲載していきます。ちいさなギャラリーを訪れた感覚で眺めていただけますとさいわいです(^^)東京新聞 東京歌壇 佐佐木
2021年12月30日 18:28
新聞歌壇などで短歌を掲載いただきました。秋には少し短歌から離れてしまっていましたが、冬からまた掲載いただき、とてもうれしかったです。また、小説、エッセイなども掲載いただくことができました。それぞれ、下記にまとめていきたいと思います。2021年後半 掲載いただいた短歌空白をなるべくうさぎで満たしなさいそれからわたしを抱きしめなさい(NHK短歌 大森静佳さん選 テーマ「不思議な歌」7月号
2021年7月22日 15:16
こんにちは。奥山いずみです。普段、短歌を作っているのですが、うれしいことにときおり歌壇などに掲載いただくことがあります。掲載していただくと、小躍りしたくなるくらいうれしくなるし、励みになります。そこで自分を鼓舞&記録のためにこの場をお借りして、自作短歌で掲載いただいたものをまとめたいと思います😌2020年冬 掲載していただいた短歌聞こえますか 祈りのやうにたしかめてあなたの方から