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加速主義

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2021年6月の記事一覧

ピーター・ターチン『国家興亡の方程式』むりやり読んだ

ピーター・ターチン『国家興亡の方程式』むりやり読んだ

最近ときどき話題になる地政学者ピーター・ターチンの本邦初邦訳である『国家興亡の方程式』を読んだのである。

タイトルのとおり、帝国の拡大縮小の数理モデルを作ろうという野心的な試みであり、残念ながら私の数学力では完全に理解することはできなかった。数学の勉强をやめてしまったことが本当に悔やまれる。

それはまあいいとして、帝国の拡大にはいくつかの内生的条件がある。まず人口である。そして近代以前では人口

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インドにおける西洋医療の浸透『身体の植民地化』

インドにおける西洋医療の浸透『身体の植民地化』

久々の疫病シリーズである。

またしてもみすず書房、高いです。

19世紀は細菌説の登場で西洋医療が大きく進歩した時代であり、臨床医学にとって過渡期であった。大きく進歩したといっても、ジェンナーやハフキンのワクチンを除けば、衛生対策の寄与がほとんどであったと思われる。内科的な医療はおまじないと大差なく、効果のわかりやすい外科的治療のほうが現地人には受け入れられやすかったのは大草原である。

そして

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ケアワークが市場から消えないために

ケアワークが市場から消えないために

だいぶ前に読んだnoteをふとしたことで再度読み直す機会があった。大事なことがまとまっていてとても良い。

簡単に言ってしまえば、豊かで格差の少ない社会ではケアワーク、つまり家内労働の外注は難しくなるということである。

少し話は変わるが、20年以上デフレが続いているとされる日本でさえも、デフレーションは過小評価されているのではないかとずっと考えていた。それはラスパイレス指数の上方バイアスとかじゃ

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たとえ現在が微妙になっていくとしても未来は諦めないで

たとえ現在が微妙になっていくとしても未来は諦めないで

阪神タイガースが日ハムを3タテしたというのに、思いがけず2日続けて疫病の話をしてしまってやや反省している。

というわけで今日は少し明るいことでも書いてみようかしら。

先日のとある記事のことである。この時代閉塞の現状において若い人々がマイクロ共同体主義を選びつつあること、そしてそれを体現するYZERRというミュージシャンの話だ。

YZERRとは若くして大成功したヒップホップグループの中心人物ら

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『黄熱の歴史』たいへんおもしろかった

『黄熱の歴史』たいへんおもしろかった

黄熱病について調べていたらこんな本に出会ったのである。

序文をジョルジュ・カンギレムが書いていることからもわかるように、フーコーのように臨床医学のエピステーメーのパラダイム・シフトを語るものである。

さすがみすず書房って感じである。

閑話休題。

黄熱病とはどんな病気か。昨日紹介した『ビジュアル パンデミック・マップ』から引用する。

1900年、米軍幅な基地の軍医だった34歳のラジアーは、

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森本あんり『不寛容論: アメリカが生んだ「共存」の哲学』

森本あんり『不寛容論: アメリカが生んだ「共存」の哲学』

色々と忙しくてなかなか進んでなかったこの本を週末一気に読んでしまった。

数ヶ月前にニー仏さんが取り上げていて気になってわりとすぐ購入したけど、けっこう時間がかかってしまった。

扱われるのはロジャー・ウィリアムズという、イギリス生まれの神学者である。英領アメリカで、プロビデンス植民地を築いたことで有名である。そこに至るまでの熱いロジハラおじさんぶりはニー仏さんのnoteに書いてあるのでぜひご参照

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阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』読了

阿川尚之『憲法で読むアメリカ史』読了

憲法シリーズである。

公衆衛生と個人の自由は鋭く対立する。それは個人の自由を保証する憲法との対立でもある。

そして自由といえばアメリカである。だから公衆衛生を学ぶためにはアメリカの憲法を知ることが重要であると思われ、本書を購入した。

まず1787年のフィラデルフィアでの憲法制定会議から始まる。以前の連合規約のなにが不都合で、新たな憲法が必要とされたかなど基本的なことから解説してくれるのがあり

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不要にされてしまうモノ

6月はじまた。

月初めから差が出るとか穏やかじゃないが、昨日の白饅頭さんの日記の内容について所感を残しておく。

私は今、基本的に家と職場を往復するだけの生活なのだが結構平気である。それはもちろん自分ひとりの力によるものではない。仕事に行けば私を必要とする人たちがいるし、家に帰れば家族がいる。コロナ明けたら飲みに行こうといってくれる友人はたくさんいる(明けるかどうかは知らんけど)。ありがたいこと

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