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加速主義

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2020年12月の記事一覧

『安楽死を遂げた日本人』もようやく読み終わった

『安楽死を遂げた日本人』もようやく読み終わった

先日の記事の続き。

『安楽死を遂げるまで』の出版後、安楽死を希望する日本人女性から連絡を受ける著者、、、という感じで始まるのが続編の『安楽死を遂げた日本人』である。

小島ミナは長く多系統萎縮症という不治の病を患う女性である。徐々に全身の神経が変性していき、できることがどんどん無くなっていくという想像するだけで胸がとても苦しくなる病気である。

タイトルのとおり、小島は最終的にスイスで安楽死(正

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宮下洋一『安楽死を遂げるまで』やっと読んだ

宮下洋一『安楽死を遂げるまで』やっと読んだ

先日(といっても1ヶ月いじょうたってしまったが)ふれた宮下洋一さんの安楽死の本をようやく読んだ。

安楽死・自殺幇助・尊厳死が法的に認められている国々を実際に取材した労作である。

まずスイスの著名な医師エリカ・プライシッグの活動の密着取材である。非常に生々しい描写であるが、プライシッグにとってはもはや日常であることがわかる。それについては余裕のある方はこちらの書籍を参考にされたし。

スイスでは

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忘年会的なサムシング

忘年会的なサムシング

今年も残すところあと10日ほどとなり本格的な冬の季節に突入しつつある。そろそろダウンジャケットださないといけないなあなどと思うが、家と職場の往復の時間さえ耐えればいい生活なのでめんどくさくもある。

しかし全く外出しないのも不健全であるから、政府が呼びかけていた新型コロナ感染対策「勝負の3週間」が明けたこともあり、本日京都市内某所にて友人たちと会食したのであった。

先日、言葉の身体性とか空間的ひ

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2020年買ってよかったもの 5選 PCサプライ編

2020年買ってよかったもの 5選 PCサプライ編

今月ももう半分終わってあと2週間ほどで今年も終わってしまう。早いものですな。

今年はコロナの影響もあって外出しづらくなったため、あるいはリモートワークのためパソコン周辺機器を充実させた方も多いと思われる。私はもともと外出が好きではないので関係ないけど、出費が減ったのでいろいろ買ってしまった。そのうちとても気に入ったものを5つ紹介しよう。

1. キーボード外付けのキーボードによって姿勢が良くなり

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政治的挫折と引きこもり-柄谷行人「漱石の多様性」『言葉と悲劇』より

政治的挫折と引きこもり-柄谷行人「漱石の多様性」『言葉と悲劇』より

恥を忍んで告白すると大学生の頃、柄谷行人の本を片っ端から読んでいた。まあ恥ずかしいことでもないか。当時から20年以上ひっかかっている文言があって、最近そのことにあらためて想いを致すことがあったので少し書いてみることにする。

柄谷行人の本の中でいちばん好きでしばしば読み返すのは『漱石論集成』だ。その名のとおり柄谷が夏目漱石について書いたり語ったりしたのを集めたものである。

これは旧版で、私が所有

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18ボタンマウス買ったで

18ボタンマウス買ったで

先日、新たにマウスは買わなかったと書いたが嘘でした。

正確には、iPad用にBluetooth接続のマウスを買わなかったということで、USB接続のマウスは買ってしまったのである。

ほんでこれ。ボタンたくさんだ。

セールで安くなっていたのでお買い上げ。

こういう闇雲にボタンがついているマウスは前から欲しかったんだけど、たいてい有線なのである。またワイヤレスのモデルはやたらと高かったりする。

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積極的安楽死を行うスイス人医師Erika Preisig著『Dad, You Are Allowed to Die』読んだ

積極的安楽死を行うスイス人医師Erika Preisig著『Dad, You Are Allowed to Die』読んだ

少し前に触れた安楽死についての本を読んだ。

著者の本職は家庭医であり、それとは別に自殺幇助も医師として行っている。自殺幇助という訳し方があっているかどうかはわからない。本書の副題では、Voluntary Assisted Suicideという表現が使われているし、またphysician assisted suicide(PAS)という言葉が彼女の行為にたいして一番使われている。他にはself-d

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