「ジョジョ」から学んだ「反・○○論」
シリーズ4号目となる「JOJO magazine 2024 WINTER」が、12月18日に発売されます。
「The JOJOLands」5巻も同日に出るので、ファンにとってはいいクリスマスプレゼントになりそう。
スピンオフの漫画や小説も楽しみですが、最も惹かれるのは特集「暗殺チームのすべて」でしょうか。
「暗殺チーム」とは、イタリアを舞台にした第5部で主人公ジョルノ・ジョバァーナが所属するチーム(リーダーはブローノ・ブチャラティ)と戦う暗殺専門部隊のこと。ただ敵対こそしていますが、いずれもギャング組織「パッショーネ」に反旗を翻し、ボスを倒すことを目的としています。
すなわち三つ巴。ジョルノやブチャラティの気高い精神に「黄金の魂」を感じつつ、立ち位置だけで判ずれば「全員悪人」ともいえる。つまり正義と悪の定義、境い目が曖昧なわけで、この点こそ「ジョジョ」の大きな魅力だと考えています。
第2部の主人公であるジョセフ・ジョースターは、詐欺めいたトリックや巧みな話術で人外の敵をだます。第3部の空条承太郎は高校生でありながらタバコを吸い、ケンカの相手を病院送りにし、挙げ句に「イバルだけで能なしなんで気合を入れてやった教師はもう2度と学校へ来ねえ」と豪語します。
主人公がいわゆる「正義の味方」のフォーマットから外れている。そのさじ加減が絶妙なのです。だからこそ感情移入できるし、正義面した偽善者や弱者を踏みつける悪党をぶちのめす展開からカタルシスも得られる。
読書メーターでもnoteでも、プロフィール欄に「右でも左でもなく、善でも悪でもない一庶民」と記しています。いわば我が思想の根底。「反・二元論」を軸へ据えた理由はいくつかありますが「ジョジョ」から多大な影響を受けたのは間違いありません。
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