「トライ&エラー」と「人間だよ!」
新しいことをどんどん試し、思うような成果が上がらなければ手を引き、べつのアプローチを目論む。挑戦と失敗、微調整を繰り返し、少しずつ目標の達成へ近づく。
「トライ&エラー」と呼ばれる方法論です。
悩ましいのは切り替えのタイミング。株の損切りと本の返品を同一線上では考えられません。同じ書店でも、常に賑わうコミックの棚とさほど混まない人文書のそれでは基準が変わってきます。
「ストロングスタイル」を裏切った成田蓮選手が、元・同志の鈴木みのる選手とシカゴ大会で闘いました。
昨年12月に成田選手がヒールターンした際、エル・デスペラード選手は辛辣なコメントを残しています。焦り過ぎだと。
当時の「ストロング~」は結成してまだ半年程度。やや伸び悩んでいたとはいえ、成田選手の成長が止まっていたわけでもない。プッシュアップバーを凶器に使ういまのスタイルも悪くないけど、昔ながらの無骨なファイトをもう少し見ていたかったのが本音です。
結果を焦ったのはレスラーか、それとも。
彼をLA道場で育てたかつての師匠・柴田勝頼選手は、会社から「どのくらいのペースで選手を輩出できますか?」と訊かれて「そんなすぐにできるわけねえじゃん、人間だよ!」と返したそうです。詳しくは↓を。
ちなみにデスぺ選手とは異なり、裏切られた翌日のみのる選手は「やりたいようにやればいい」と笑いながら話していました。すべて見通していたのかもしれません。やっぱり我慢できなかったか、と。
人文書と同じく、プロレスラーも売れないからとすぐに見切りを付けず、もう少し長い目で待ってあげてほしい。そしてライブ配信中に止まりがちで検索もしにくい「新日本プロレスワールド」の整備こそ焦っていただきたい。
最後にまさかのニュース。
メインで最高峰の王座挑戦。唐突過ぎる。だから焦らずにもうちょっと成長を……でもやるしかない。成田選手、応援しています!!
作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!