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必要なのは「3人の友」

たしかに今年の原監督は何かがおかしいですね。阪神ファンの私が見ても疑問に感じることが多いです。

勝負どころの秋ならまだしも、夏場から「マシンガン継投」で投手をやたら使っていました。コンディションが万全とは思えない菅野投手を中4日で先発させたこともありましたし。

競馬でたとえると采配が「かかり気味」なのです。ピッチャーをコロコロ代え、コーチも入れ替え、中田翔選手を急きょ獲得。とにかく忙しない。じっとしていられない。

いまロッテにいる吉井さんやベイスターズを優勝に導いた権藤さんみたいな「言うべきは言う」コーチがいたら、間違いなく止めたでしょう。吉井さんは日本ハム時代、投手起用を巡って栗山監督と何度もぶつかったことを著書に書いています。そういう人がいまの巨人にはいないのでしょうか? 

もし監督として揺るがぬ実績を築いた原さんに「それはやめましょう」「もう少し辛抱しましょう」と諫言できる人がいないのであれば非常にまずい状況です。チームにとっても原さんにとっても。

故・野村克也さんは、著書に「人間は3人の友を持て」と書いています。「原理原則を教えてくれる人」「師と仰ぐ人」そして「直言してくれる人」です。キャリアや年齢を重ねれば重ねるほど、そういう存在は少なくなっていきます。

自分で学び、気づく姿勢は大事。でもそれだけでは限度があります。私自身、書店員としてまだまだ勉強不足です。できないことや知らないことだらけ。そして周囲には自分の不得意なことを得意とする人が必ずいる。だから折に触れて彼らの話を聞くように努めています。あるいは何かを教わっている人の横に行き、さりげなく自分も耳を傾けるとか。

ちなみに楽天時代のノムさんには息子のカツノリコーチが直言していたと何かの記事で読みました。あれほどの名将ですら暴走するケースがあり、誰かが止める必要があったわけです。FA選手の獲得もけっこうですが、原さんに物申せる「友」を置くことこそ巨人軍最大の補強ではないでしょうか?

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