「根尾昴選手」に感謝していること
見事です。
プロ入り後の投手転向。ある意味で大谷選手の「二刀流」に匹敵する大胆な賭けです。豊かな才能をみすみす壊してしまう可能性も危惧されていました。
でも8月5日の時点で13試合に登板し、防御率2.92。1ホールド。少なくともリリーフ投手としては一軍クラスの実力を備えていると証明しました。「前例がない」をやらない言い訳にしなかった立浪監督の勇気、そして根尾選手のチャレンジ精神を心から称えます。
良くも悪くも「人生、一瞬先は闇」ですね。さらに故・野村克也さんがおっしゃっていた「固定観念は悪」を再認識しました。
ところで、根尾選手にはひとつ感謝していることがあります。
彼が中日へ入団した2018年の秋、愛読書として話題になった↓をご存知でしょうか?
当時、私は「スポーツ書」を担当していました。この本自体はずっと店にありましたが「宗教書」の棚が定位置でした。しかし読んでみて「禅」の専門書というよりは、日常生活や仕事への「禅」の落とし込み方を紹介する内容に思えました。そして「現リーダー」よりも「これからリーダーになる人」にオススメしたいと。
ならば置くべきは「ビジネス書」の棚でしょう。それも若い人の目に留まり易いエリアがいい。ゆえに最初は「管理職・マネージャー」ではなく「新刊・話題書」か「自己啓発」のコーナーに面陳するつもりでした。
しかしよくよく考えて「根尾君に興味を持ったお客さんがいちばん見つけ易いのは『スポーツ書』の棚だろう」「選手の愛読書として遍く知られていれば、広い意味での『スポーツ書』に含んでもいいはず」と見解を改めました。まさにノムさんの教えである「固定観念は悪」を仕事に応用したわけです。
結果どうなったか?
面白いように売れました。しかし「根尾フィーバー」が終わった途端にピタリと止まり、以後は「ビジネス書」へ移しました。
おかげで棚作りにおけるささやかな成功体験とともに「一時的な勝利に胡坐をかいていたらすぐに取り残される」と肚へ力を込めた次第です。
感謝と応援の意を込めてまた面陳しようかな? 暑さで緩みがちな日々の気構えをリフレッシュし、且つ「禅」の考え方を学ぶ入門書としてもオススメの一冊です。ぜひ。
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