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ハードボイルド書店員の「行間読み」

世界最大のプロレス団体・WWEで活躍する中邑真輔選手が興味深いツイートをしました。

「え、どういうこと?」ってなりますよね。

外国人のフォロワーさんが翻訳ツールを使っていました。でも” I can't solve the magic"となっていて。ニュアンスが違うような。

このタイミングでしかも日本語。おそらく新日本プロレスの「IWGPヘビー級&インターコンチネンタル王座統一」及び「IWGP世界王座新設」に関する見解です。他団体の情報を選手がSNSにアップすることをWWEが禁じているみたいなので、こういう表現になったのでしょう。

新日本プロレスの棚橋選手も、↓に「呑気に構えていた棚橋にボマイェ10発喰らわせて欲しい」「海の向こうの彼も、そこは意外とニュートラル」と綴っています。ボマイェは中邑選手の新日本時代のフィニッシャー。何らかのやり取りをしたのは確実です。

たとえ二本のベルトが役割を終えても、いままで選手たちが積み重ねた戦いの歴史と一生懸命応援したファンの熱い思いはなくならない。記録も記憶も消えることはない。だから安心して新しい一歩を見届けて欲しい。そしてこれからも新日本が誇る「IWGP」のプロレスを楽しんで欲しい。その気持ちを「魔法は解けない」という一文に落とし込んだのかな。

もちろんこれは私の見解です。的外れかもしれない。と同時に、長年プロレスと読書をこよなく愛してきたひとりとして、ここで行間を読み間違える愚は犯さない。そんな矜持も抱いています。

「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」という本で紹介されていますが、読解力はAIにはない能力です。長文だけではなく、こういう自由律俳句みたいな文章の真意を正確に読み取る力こそ人間ならではという気がします。

本や文章を漫然と読むだけで読解力が磨かれるのか、という疑問はありますが(書店員の言うことじゃない?)、多様な読書を通じて「書かれていない意味を汲み取る」洞察力や感性が養われるのもたしか。中邑選手のおかげで再認識できました。日本公演、心からお待ちしています。


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