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「遠藤保仁選手の思い出」と「落合博満監督の教え」

ついに引退ですか。

サッカーに詳しくない私にとって、遠藤保仁選手の思い出といえば2010年の南アフリカW杯です。

デンマーク戦のFKも素晴らしかったけど、特に印象深いのはパラグアイ戦のPK。一番手で出てきてふわりとボールを浮かせ、見事に決めた光景がいまでも脳裏に焼き付いています。

よく「難しいことを簡単そうにやってこそプロ」みたいな言い回しを目にします。確かにそうかもしれない。でも尋常ならざるプレッシャーに襲われる国際大会で、しかもフルタイムを戦い抜いた後です。涼しい顔で当然のように成功させる精神力に唖然としました。

その時は「遠藤メンタル強いな」「俺とは次元が違うな」で終了。しかしのちに「いや、メンタルだけではムリだろう」と考え直しました。

元・中日ドラゴンズ監督の落合博満さんも、ベストセラーとなった↓のなかで「心は技術で補える」「心が弱いのは、技術が足りないからだ」と話しています。

思い出すのは、書店で働き始めて間もないころ。ビクビクしながらレジに立っていた私に、ある先輩が「仕事を覚えた方がいい」とアドバイスしてくれたのです。できることが増えれば恐怖心は薄れると。

レジ打ちもそうですが、ラッピングや電話対応、各種検定の受付、予備校講座及び模試の申し込み、そして客注を受けるのも最初は怖い。でも自分で調べたり教えてもらったりし、実際にやってみて時には失敗し、修正を施していくうちに平常心でできるようになりました。メンタルが強くなったわけではないけど、身に着けた諸々のスキルが補ってくれたのです。

いまならわかります。遠藤選手のあのPKは決して精神力だけの産物ではないと。人一倍研究し、練習を繰り返し、さらには実戦を通じて技術を磨き続けた賜物だと。

遠藤選手、おつかれさまです。素晴らしいプレーの数々をありがとうございました。

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