「売り」が異なる=「共存」できる
上野マルイのB1Fで、4月27日にオープンしていたようです。
休日に行きました。
「STORY STORY」というのは初めて見る名前。有隣堂の別ブランドでしょうか? カバーのデザインは有隣堂のものとは異なりました。
中はけっこう広く、白を基調としたスタイリッシュな空間です。
まず目を惹いたのは海外文学の単行本。単価が高くて大きくは動かないせいか一般的には縮小傾向です。しかしこの店では置く量が多く、なおかつポイントを押さえていました。村上春樹訳のレイモンド・カーヴァーやサリンジャーが揃っていたのもありがたい。やはりいい本屋は「差し」が違います。
対照的だったのは文庫。新刊はともかく、既刊を置くエリアが少ない。森博嗣のVシリーズを買おうと講談社文庫のコーナーに行ったら棚がひとつ。森さんの本は三冊ぐらいしかなかったです。コミックの在庫も抑え気味と映りました。
これらに関しては近くにある「三省堂書店・アトレ上野店」の方が豊富でしょう。各々の売りが異なっていれば共存しやすいし、お客さんも目的と気分に応じて使い分けができる。そこまで考えて店のコンセプトを決めたのかもしれません。
あと素晴らしかったのは「夏葉社」や「ミシマ社」が出している本や関連書をまとめたコーナー。どちらも熱い志を持った中堅出版社です。一時的なフェアか常設なのかはわかりませんが、こういう試みは続けてほしい。意外な本と出会えるから。
「夏葉社」の創業者が書いた↓を読んでいます。他人とは思えません。本好きの人なら間違いなく胸に染みる一冊です。
もし定期的に入れ替えるのなら「アノニマ・スタジオ」や「灯光舎」「アルファベータブックス」の本もぜひ。
海外文学の棚のインパクトがいちばん頭に残ったので↓を買いました。映画「ノーカントリー」の原作。単行本じゃなくてスイマセン。
勉強になりました。また買いに行きます。