「外れ1位」や「非正規雇用」であっても
2010年のドラフトを思い出しました。
ヤクルトは「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹選手(4球団競合)の1位指名をクジで逃し、外れ1位・塩見貴洋選手の獲得も失敗。外れ外れ1位で山田哲人選手を獲得しました。
しかしプロ入り後の結果は皆さんもご存知の通り。日本プロ野球史上、唯一のトリプルスリー複数回達成者(3回)である山田選手は、いまもセ・リーグ優勝チームの主軸を担っています。
斎藤選手と同じ早稲田大学の大石達也選手に至っては、なんと6球団が競合。私が応援する阪神も彼を指名しました。しかしクジで敗退。外れ1位で榎田大樹選手を獲得しました。
通算成績では大石選手が「5勝6敗8セーブ12ホールド 防御率3.64」で榎田選手は「29勝25敗3セーブ60ホールド 防御率4.16」。目に見える数字だけで貢献度を比べられないのは承知しています。でも決して引けを取ってはいません。
かつてのタイガースには「ドラフト1位が大成しない」というジンクスがありました。しかしここ数年は佐藤輝明選手や西純矢選手、近本光司選手など大当たりの連続。しかも西選手は外れ1位、近本選手は外れ外れ1位なのです。
そう考えると、今回の外れ1位・森下翔太選手にも期待せずにはいられません。大卒で右打ちの強打者、しかも外野守備も高評価。まさにいまの阪神に欲しい人材です。
ドラフトの順位とか外れ1位なんて、プロに入ってしまえば関係ない。ソフトバンクの千賀選手や甲斐選手は育成枠からチームの中心へ這い上がりました。書店だと、青山ブックセンター(東京表参道)店長・山下優さんや誠光社(京都河原町丸太町)店主・堀部篤史さんはアルバイト出身です。
かくいう私も非正規雇用。いいじゃないですか。だったら正社員ではなく、社員以上の非正規社員になってやろう。そんな野心がじわじわと膨らんできました。
やってみます。