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「毎日、毎日、本を売る人」が某知事の発言に思うこと
撤回しても考え方が変わらなければ。。。
「県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです」
↑から「毎日野菜を売る人や牛の世話をする人は頭脳・知性が高くない or 高くなくていい」という発言者の思想を読み取らない方が困難でしょう。
毎日本を売っています。
一部政治家の中に潜むこの種の価値観も、あるいは書店員が激務にもかかわらず最低賃金であり続ける原因のひとつかもしれません。「誰でもできるからそれで十分」と。
ぜひ本屋の現場を体験してほしいです。暇な時間帯に30分だけレジに立って終わりではなく、少なくとも1か月。土日祝日も。
開店前の荷開けが誰でもできる単純作業だと思いますか? どの本がどのエリアかわかっていないと正しく迅速に分けられません。商品知識と経験の蓄積が不可欠です。営業中に出す時間がないものはブックトラックへ載せずにすぐ棚へ出すし、ストックするものはダンボールに入れたまま仕入れ室へ。時間に追われながら見極める判断は容易じゃありません。
レジも同じです。金額や打つキー、お返しするおつりを間違わず、並んでいる人をお待たせしないように素早く処理する。
平田オリザさんの著書で学んだ「マイクロスリップ」の概念を持ち込み、スピードアップに成功しました。人間の行動や動作に入る、無意識の無駄な動き。その数秒を捉えてクレジットの金額を確かめ、店舗控えを引き出しへしまい、ホッチキスの芯を補充し、ロールを交換する。だいぶ違います。
興味のある方は↓を。
外から見ているだけではわからぬ奥深さはどんな仕事にもあるはず。経産省の書店振興プロジェクトチームの方々にも、最前線の状況を己の皮膚で感じ取ってほしいです。
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