
書店員が「年末年始」と「お盆」に休めるようにしたい
↑は荻窪にある「本屋Title」の公式サイトです。
7月29日~8月2日まで夏季休暇とのこと。
こちらは雑誌も扱っています。新刊や補充分の書籍と併せ、溜まった荷物を棚へ出すのは大変なはず。それでも休める時に休む。素晴らしいことです。
最初に入った大型書店は、毎年1月1日と8月15日が休業日。当時は当たり前だと思っていました。後に年中無休の方が多数だと知り、愕然としたのを覚えています。
荷物の来ない時期は、人手不足と激務でフル回転している書店員にとって有給休暇を消化する絶好のチャンス。しかしお店が営業していれば混みますし、それなりの人数が出勤しないといけない。
ただでさえ最低賃金。多くの理不尽に耐えています。会社は、せめて年末年始とお盆に1日ずつ休業日を設定するぐらいの度量を見せてくれてもいいのでは? そもそも店舗以外の場所(本社など)で働く従業員の大半は休んでいるわけだし。
「お客さんは自分は休んでいるけど、周りが働いているのは当たり前だと思っている」
かつて在籍した街の本屋の店長から言われたこと。「お客さん」を「本社の人間」に、「周り」を「現場の書店員」に換えても成り立つと感じました。
自分と直接関係のないところでワークライフバランスの話が出る際は「仕事だけが人生じゃない」と物わかりが良い。にもかかわらず、己の利害が絡むケースでは豹変する。
私自身にも思い当たる節はあります。休日に足を運んだカフェや書店が閉まっていれば「何で休むんだよ」という考えが首をもたげる。でもすぐに打ち消して「いやいや、しっかり休んでください」「いつもありがとうございます」と思える自分は嫌いじゃない。本屋に就職したおかげで学べたことのひとつです。
「本屋をなくすな」というのなら、こういう点の改善にも目を向けてほしいです。
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