「森下翔太選手」と「Mさん」の共通項
初戦は0-8で阪神、第2戦は8-0でオリックス。
両チームの力と傾向が近い事実を象徴するスコアだと感じました。
阪神ファンとして気になるのは、やはり3番の森下翔太選手です。
初戦はランエンドヒットのサインが出たと思しき局面で見逃し三振。第2戦初回の同じシチュエーションではライトフライ。3回はゴロこそ打てたけど右方向ではなく、ゲッツーになりました。
進塁打が望まれる場面でことごとく空回り。
岡田監督からは厳しいコメントが出ています。1年目で初の大舞台。多くを求めるのは酷でしょう。でも私はこれでいいと思っています。岡田さんはすべてわかったうえで苦言を呈しているはず。
かつて訪問販売の営業マンをしていました。森下選手を見ていると、その頃の先輩Mさんを思い出します。
営業会社はクセの強い者が集う場所。中でも彼は別格でした。トークを覚えない。地図をなくす。カップラーメンを食べながら車を運転し、みんなに止められたこともあります。
ただ「明日ダメだったらどうなっても知らんぞ」みたいに詰められると、必ずいい結果を出す。そこから好調が続き「俺クラスになるとさあ」と武勇伝を語りまくる。そして数日後に元に戻って怒られる。その繰り返しでした。
「Mは言われなきゃやらない」と呆れられていたのは事実。でも考えてみてください。そもそも実力が備わっていなければ、怒られようが脅されようができません(当時の私がそうでした)。ポカが多い反面、誰もアポを獲れない厳しいエリアでひとりだけ活躍することも少なくなかったのです。
森下選手も同じだと言いたいわけではありません。ただある種の天才肌という意味では近いかもしれない。叱責された後に神がかり的な結果を残し、チームを救ってきた点も。夏場やCSがそうでした。
3戦目以降の彼がどうなるか。温かく見守りましょう。