見出し画像

「繁忙期の書店員」が伝えたいこと

6人だけのオフィスが2人になったら、続けるのは厳しいですよね。引き継ぎとかどうするのでしょうか? 

書店の人手不足もこれに近いです。セルフが導入されてもレジ要員は不可欠だし荷物も多い。補充分や新刊の注文、電話や客注への対応もある。限られた時間の中で膨大な仕事に取り組んでいます。

そういう状況で品出しをしているときに「○○はどこ?」と訊かれる。大歓迎です。ただ、できたらまずは検索機を使っていただけると助かります。

子どもやお年寄りならわかります。でもそうじゃない場合、書店員は心の中で「検索機、そこにありますけど」と叫んでいます。

あとは事務所で在庫データを調べて売り場へ戻り、結果を伝えた後「これも」と別の本の表紙画像を見せられるケース。最初に「何冊か探している本が」と言われれば、こちらもお問い合わせカウンターへ誘導し、腰を据えて対応できます。

そして有名な「書店員あるある」ですが、レジを打っているときに「○○ある?」と横から声を掛けてくるお客さんがいる。

並びませんか?

「場所を訊くだけなのに」という心情もわからなくはない。でもいまは繁忙期なのです。ましてや多くの書店が壁に店内地図を貼り、検索機も置いています。

割り込みはトラブルの元で、レジ誤差の要因にもなります。ただでさえ図書カード、クレジット、ポイントカード、クーポン、QR決済などが絡んだややこしい操作をしているのです。誤差が出たら、締めをしている社員の帰宅が遅くなります。1時間以上残業することもザラです。額によっては館へ提出する書類も作らないといけない。

人手不足はお客さんには関係のないこと。こちらの都合でご迷惑をお掛けしているのは本当に申し訳ない。ただ我々も苦しいのです。「時給安いのに人いないし、忙し過ぎるから辞めます」という従業員が続出したら、それこそツイッターの二の舞になりかねない。

ご理解いただけたら幸いです。

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!