「書店員」ではなく「本好き」として
三省堂書店・神保町本店が5月8日をもって一時閉店します。↓を毎日読み、諸々の思い出を噛み締めています。
しかし閉店するのはここだけではなかったようです。
驚きました。2年前の7月にリニューアルオープンしたばかりなのに。
広いお店ではないのですが、さすがにビジネス書は充実していました。手書きの凝ったPOPが多く「なるほど、そう書けばいいのか」と学んだ記憶もあります。休憩中や隙間時間、そして仕事帰りにふらっと立ち寄るのに最適な、いわゆる「普段使いのしやすい本屋さん」でした。
職探しをしているわけではありませんが、大型書店の求人は定期的にチェックしています。少し前から減少傾向です。たぶん人員が足りなくても増やせない、辞める人が出ても補充できないお店が多いはず。緊急事態宣言による休業のダメージが、ここに来てボディーブローのようにじわじわと効いてきたような。
人手不足だと毎日が繁忙期みたいになります。あれもこれもそれも同時にやろうとするとミスが出て上司の仕事を増やし、お客さんの信用を失います。そもそもひとりの人間にできることには限りがあり、過度に押し付けられたら誰でもパンクします。「何で自分ばかり」が続けば接客態度にも出てしまい、深刻なクレームに繋がりかねない。
これでは誰も幸せになれません。会社も従業員もお客さんも。
私などがどうこう言えることではないのは承知しています。経営の苦労も知らないで、と反論されたら返す言葉もありません。でもお願いです。今回の閉店で職を失う方々を、ぜひ人手の足りない近隣店舗へ回してあげてください。双方共に救われますから。
お客さんといちばん接するのはお店のスタッフです。書店員としてではなく、イチ本好きとしてそこは大事にして欲しい。真面目に頑張っている人間がバカを見る世の中であって欲しくないのです。よろしくお願いします。
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