「Fire」とは限らないけど
ザ・アメリカって感じがします。
客を入れられない状況が長く続いているとはいえ、つい先日までTVに出ていたブラウン・ストローマンやラナ、アリスター・ブラックを解雇するとは。ストローマンは団体最高峰のWWE王座に挑戦した直後だし、ブラックも新キャラで抗争を始めたばかり。
このご時世で仕事を失うのだから大変なことです。ただ我々日本のファンが考えるほどには深刻な事態ではないのかもしれません。
以前英会話スクールに通っていたのですが、ネイティブの先生に「会社をレイオフされて日本へ来た」とサラッと言われたことがあります。生半可な英単語の知識で「え、クビ?」と驚いたのですが、彼は「いやいや、ファイアじゃなくてレイオフだから」と笑っていました。
「レイオフ(lay off)」は「会社の業績悪化を理由とする一時解雇」を意味します。ゆえに建前上は「再雇用することが前提」となっていて(もちろん業績が回復すれば、ですが)、この点が日本語の「クビ」に該当する「ファイア(fire)」とは異なるわけです。
実際WWEは昨年裏方をかなり解雇しましたが、何人かはすでに戻っています。今回切られた選手も近いうちに復帰する可能性は十分考えられます。ただこういう場合、レスラーは他団体へ移ってそのままになることが多い気がします。
「どうせいいポジションはもらえない」「見返してやる」「力を発揮するチャンスが欲しい」となるのは自然な感情。私も一度辞めた会社に戻った経験があるので、少しは気持ちがわかるつもりです。
ラナは夫のミロが競合団体のAEWで活躍しているからそっちへ行くでしょう。ストローマンはひたすら荒っぽい昔ながらのパワーファイターですが意外と器用な一面もあり、ネームバリューも十分。新日本プロレスに来るかもしれません。大型選手が集う全日本プロレスに参戦しても面白い。いずれにせよ、彼らの多くは職探しで困ることはなさそうです。
とはいえ、一時的だとしても解雇なんてされない方がいいのもたしか。この情勢にあってなお外国人も含めた選手の雇用を維持する新日本プロレスの評価が相対的に上がったかも。。。
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