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内幕7:本屋の流通は本屋のために作られものでない
本屋に本が並ぶまでの流れは、基本的には、出版社⇒取次(本の問屋)⇒本屋となります。
一見シンプルな流れにも見えますが、本屋で注文した本がすぐ届かないなどの問題があることは以前お話しました。
実は、本屋に本が届くのが遅いのは、“遅い理由がある”からなんです。
それは、本屋に届くための本の流通は、本屋のために作られたものではないからです。
本屋に届けられるの本の流通は、雑誌を主力にするコンビニの配送によって作られたのです。
つまり、簡単に説明すると、“コンビニに配送するついでに本屋に本を届けるようになった”ということです。
現在、全国の書店の数は8,000~9,000店、コンビニは約5万9,000店と言われています。
6店舗のコンビニがあるから、1店舗の本屋に本が届けられるということです。
出版界では、週刊誌や注文品があるので、毎日配送することが当たり前となっています。
必要な時にトラックを手配して荷物を送るという点が、他の産業との大きな違いと言えます。
90年代は雑誌が良く売れていた時代なので、雑誌主流のコンビニ流通に合わせた配送で良かったのですが、今の時代に全く合っていません。
今は、雑誌の発行点数も売れ行きも激減しているんです。
にも関わらず、雑誌の発売日などに合わせて本屋に配送するやり方を続けている取次。
Amazonに対抗できるわけがないんです。
効率の良い流通施策を考え、一刻も早く本屋に本を届けられる方法を考えていかなけば、本屋だけでなく、取次もしかり、出版社までも閉業に追い込まれていくことは目に見えています。
日本の文化を残していくためにも、関わる人全てが真剣に考えていく必要があるのではないでしょうか。
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