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「とりあえずそれは後回しにしてさ〜〜」  という心の中のイタリア人の気遣い


いつも通り、小難しい顔で何かを考えているように見える江場。


「なぁエバ、とりあえずそれは後回しにして、散歩にいかないか?

(江場の肩をポンと叩き、近所の公園に連れ出すレオナルド)




いやぁ、今日も空気が美味しいなぁ。
君はよく深呼吸を忘れているけど、深呼吸してみろよ。

(大きな深呼吸のジェスチャーをして、ニッと笑うレオナルド)

君が思っているよりも深呼吸には良い効果がたくさんあるんだよ。まぁ、詳しいことは知らないけどさ。

hahahahahaha!(爆笑するレオナルド)

それから、君が思っているよりも空の色は鮮やかだし、雲の形も毎日違う。そうだろ?

(空を見てみろ、という風にジェスチャーし、大きな身振り手振りで話し続けるレオナルド)

当たり前のことかもしれないけど、それを感じることは少ないんだ。なぜならエバは、散歩をしたり、深呼吸をしたり、空の色や、雲の形を感じる時間をわざわざ作らないからね。

ほら、いま吹いた風は、君が小さい頃に吹かれた風に似ている懐かしい風だったかもしれないけど、そんなこと考えもしなかっただろう?

(まるで風が見えるものかのように、風が吹いていった方向を指差して、一生懸命話すレオナルド)


それよりも、


大人になるにつれて起こる、重要で、緊急で、より責任が伴う問題や、不安なことを考える時間が増えていくんだよな。

でも、本当にそれは君の人生にとって重要なのか、緊急なのか、もう一度考えてもいいんじゃないか?

君じゃない誰かにとって重要で、緊急なことを、君は真面目過ぎて一生懸命考えているんじゃないか?



僕なんかは、いまだにぼーっと散歩して、家に帰ったら美味しいご飯を食べて、さっさと寝ることが何よりも幸せだと思うことがあるんだよ。

幼い頃マンマと遊んだことや、親族でランチを楽しんだことや、家族で行ったバカンスや、そんなことを思い出しながらワインを楽しむ時間がとてつもなく幸せに感じることがあるんだ。

次の日が仕事だとしても、翌日の仕事より僕が応援しているサッカーチームが勝つことの方が緊急だと感じる日があるから、そんな日僕は、もちろんチームのユニフォームを着て、車で片道3時間の会場まで応援に行くんだよ。

旅行では、目的地に着くことよりも、途中で見つけたレストランを楽しみ、そこの店主と有意義な会話をすることの方が楽しいと感じることがあるんだ。

なんでもないような日だって、いち早く家に帰るよりも、花屋に立ち寄って綺麗な花を買って帰ることや、素敵な雑貨屋でうちのキッチンに飾るクールなデザインの小物を買うことが重要だと思うことがあるんだよ。



僕は僕が楽しいこと、僕にとって重要なことをたくさん知っているし、できる限りそれに時間を使うんだ。

エバ、君にとって楽しいことや重要なことはなんだい?」

(話し終わると、他に公園を歩く人に興味を持って行かれ、それを眺める始めたレオナルド)



ありがとう、レオナルド。

僕にとって楽しいことは、ジョギングしたり、本を読んだり、温泉に行ったり、笑えるYouTubeチャンネルを見たり、こうやって君と話をすることだ。

それはわかっているのに、ぼんやりとした不安から、今考えてもどうしようもないことをついつい考えてしまうんだ。


そんな時間の使い方、もったいないよな。


とりあえず無意識に何かぼんやり考え出したら、自分はそれをどう感じているのか、ということを意識してみるよ。

そして、ポジティブな考えや感情を増やせるように行動してみる。




そう決意すると早速家に帰って、ずっと読みたかったけど読んでいなかった本を手に取り、没頭する、

珍しくレオナルドのアドバイスをすんなり実行できた僕、江場。



※ちなみに僕はイタリアに行ったことないし、イタリア人の友人もいないけど、「小さな村の物語 イタリア🇮🇹」というテレビ番組が大好きで、イタリア人をとてもリスペクトしています。


最後まで読んで頂き、ありがとうございました!

江場

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