柴田 香織 KAORI SHIBATA by KOTODAMA PRESS

食とコミュニケーションがライフ=ワーク。食に関わるディレクション、執筆、プランニングを…

柴田 香織 KAORI SHIBATA by KOTODAMA PRESS

食とコミュニケーションがライフ=ワーク。食に関わるディレクション、執筆、プランニングを行っています。食べて飲んで聞いて考えて何か出す。KOTODAMA(言霊)を大切にしています。noteにサークル「Blue Monkey Kitchen」開設しました。

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食サークル(サロン)です。場所は神奈川県・湯河原。土と風を感じるとある場所で、テーマを設けたワークショップや、食のファンタジスタをお招きしたイベントなどを行います。会員限定記事発信あり。二拠点生活に関心のある方にもおすすめします。青い猿はマヤ暦で「楽しいことが大好きで、今世のお役目が遊び」の紋章。

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イタリアの秘境を行く #9 モリーゼ編 食べると増えるブロデットと満月

海辺の街、テルモリの魚介料理店<ダ・ニコリーノ> テルモリはイタリアの数ある海辺リゾートの中では間違いなくマイナーな部類。でもそぞろ歩くには、ちょうどいい街だ。10月末だというのに海に入る人もいるほどまだ暑さが残る。夏の名残にしては長すぎるけれど、これは幸運だった。オフシーズンなのにレストランやトラットリアもまだ営業していて、お店の品定めをしながら歩くのも楽しい。しかし初心に戻る。そう、テルモリで食べようと決めていたのは魚介のスープ「ブロデット」だ。モリーゼ州だけでなく、ア

    • 私的記録『野田』 2024.05

      2024.05.21.初夏のメニューのスタート。店の前に並んだ鉢植えのハーブがこの日の主役。入店前にハーブを説明してくれたのはシェフの母上だった。

      • 私的記録『茶禅華』 2024.04

        ◼️インプレッション 漢字四字 メニューは四字熟語のような漢字表記。文字からの想像と妄想。出てくるまでの楽しみ。 緩急 優しい素材と力強い素材、淡味と旨み、液体と個体、透明感とパンチ。対比でリズムが生まれる。料理が流れる。疲れることなく気持ちよく走り続けられる感覚。 連携 厨房とホールの連携。温かいものが各テーブルごとのペースでベストの温度で出てくる緻密な連携。厨房とホールの密度。 鷹揚 慇懃でなく鷹揚なサービス。臨機応変。出てくるワインも会話を聴きながらチ

        • イタリアの秘境を行く #8 モリーゼ編 パンパネッラを知っていますか

          パンパネッラ老舗2店を食べ比べ モリーゼ州の郷土料理で異彩を放つパンパネッラは、ペペロンチーノ(唐辛子)のピカンテ(辛い)とドルチェ(甘い)の両方の粉をブレンドして豚肉にまぶして蒸し焼きにするオーブン料理。モリーゼ州の食文化はお隣のアブルッツォ州と似ていて独自なものはなかなかないけれど、このパンパネッラはモリーゼ料理と言われている。日本の数少ないモリーゼ関係者やイタリア人に聞けば、パンパネッラならモリーゼの中でも発祥の地のサン・マルティーノ・イン・ペンシリスの店<La Be

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        • Blue Monkey通信52 ダ・オルモの北村シェフPOP UP

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        • Blue Monkey通信51 ミモザ・葦簀・湯かけ祭り 

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        • Blue Monkey通信50 シドニーからヒロエちゃん4/9-10

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        • Blue Monkey通信49 ミモザの日の生ハム茶会 お誘い

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        記事

          イタリアの秘境を行く #7 モリーゼ編 トランスマンツァ(大移動牧畜)伏線と回収

          Il Molise non esiste.”モリーゼは存在しない”?アブルッツォの山を降りてモリーゼへ。1963年、イタリア20州の中で最後に独立したモリーゼは一番新しい州だ。元々アブルッツォ州の一部だったために、豊かな自然景観も食文化も似ている。何をもってモリーゼなのか?アイデンティティの所在のなさを、モリーゼの人たちは自虐的にこういう。”Il Molise non esiste."(モリーゼは存在しない)。モリーゼに入って、何度かこの言葉を聞いた。もはや自虐を通り越して

          イタリアの秘境を行く #7 モリーゼ編 トランスマンツァ(大移動牧畜)伏線と回収

          イタリアの秘境を行く #6 アブルッツォ編 いつかのチーズとの再会

          チーズおじさんと小さなトランスマンツァ行き先の手がかりのなかったアブルッツォで、突如思い出した顔があった。ピエモンテ州のブラで隔年で行われる「チーズ祭り」(イタリアだけでなく、世界中のチーズや生産者が集まる)で2004年に会った牧羊家でチーズ生産者のグレゴリオ・ロトロだ。今回改めて調べるまで名前も覚えていなかったのに、彼の大きな身体とお腹、ちょこんと被ったニット帽に強面、そして衝撃的に美味なチーズはずっと記憶にあった。アブルッツォの人だったなと思い調べ始めると、そのホームは

          イタリアの秘境を行く #6 アブルッツォ編 いつかのチーズとの再会

          イタリアの秘境を行く #5 アブルッツォ編 山に抱かれて

          山間の旅籠「GINO」気になっていた山の都市があった。スルモナ。アブルッツォ州ラクイラ県にあり、聖なる山-グランサッソとマイエラに近い。人口24,000人ほどで標高約400mの小都市だ。検索しても、ウィキペでもほぼ情報は出てこない。しかし雑誌「イタリア好き」のたった1枚の写真が、行くのに十分なインパクトだった。 スルモナでまず目指したのも「イタリア好き」で紹介されていたレストラン「GINO」。予約までにイタリアらしいやり取りがあった。この店はランチのみの営業で、まずはH

          イタリアの秘境を行く #5 アブルッツォ編 山に抱かれて

          イタリアの秘境を行く #4 アブルッツォ編 新星たちのワイナリー

          トレッビアーノ・タブルッツォの歴史ある土地で/ティベリオ日本から出発する直前も直前に、インポーターのラシーヌさんを通じてコンタクトを取ってもらったのが、ワイナリー<TIBERIO>ティベリオだった。ラシーヌの代表、合田泰子さんの推薦で、女性醸造家というのも興味惹かれた。海辺の都市、ペスカーラから23マイル、アブルッツォの人々にとっての聖なる山、グランサッソとマイエラ山麓にあり、標高350mの丘陵地。Cugnoli(クンニョリ)という土地にある比較的新しいワイナリーだ。現在テ

          イタリアの秘境を行く #4 アブルッツォ編 新星たちのワイナリー

          イタリアの秘境を行く #3 アブルッツォ編 巨匠のワイン

          エミディオ・ぺぺという伝説 。情報の少ないアブルッツォ州で、ワールドワイドに有名なのがトレッビアーノとモンテプルチアーノいう土着ブドウ品種のワインで名声を得たワイナリー、エミディオ・ぺぺ、ジャンニ・マッシャレッリ、ヴァレンティーニ。ワイン好きであれば一度は飲んでみたい銘柄であるのは間違いない。 数年前にマルケ州を訪れ、あともう少しで隣のアブルッツォという州境にいた。その時に、エミディオ・ぺぺは近いんだよな、行ってみたいなと考えていたのを今も思い出す。 エミディオ・ぺぺを

          イタリアの秘境を行く #3 アブルッツォ編 巨匠のワイン

          イタリアの秘境を行く#2 アブルッツォ編 念願のアロスティチーニ(羊の串焼き)

          父の料理、アロスティチーニ。ドライバーをお願いしていたアレッシオの入院というアクシデントで、私たちは彼のファミリー一丸のサポートを受けることになった。彼らの家族が経営するファットリア・ディ・トゥッリオhttp://www.fattoriaditullio.it/では、自社の農産加工物の販売の他、女性陣による料理教室も行っており、妻のマニュエラとマンマから、私たちはキタッラというギターの弦のような器具で断面を四角く切るパスタを習っていた。 外では、昨晩から吹き始めた風が勢い

          イタリアの秘境を行く#2 アブルッツォ編 念願のアロスティチーニ(羊の串焼き)

          イタリアの秘境を行く #1 アブルッツォ編 ロレート・アプルティーノ村

          秘境が秘境であるということどこかに旅に行く時、行きたい場所がいくつかあって、そこを基点に線を繋ぐように旅を組み立てることが多い。でも、今回は様子が違った。行こうと思ったのはコロナ禍の少し前で、漠然とアブルッツォに行ってみたいという気持ちが先にあったものの、具体的にここというのはなかったのだ。きっかけは、おそらく雑誌の記事でみた、トラスマンツァという家畜を大々的に大移動させる習慣がアブルッツォにはあって、その指揮官の女性がいるという話に、自分の見たことのない雄大な風景が妄想

          イタリアの秘境を行く #1 アブルッツォ編 ロレート・アプルティーノ村

          イタリアワインのレジェンド「内藤和雄のイタリアワインの愛し方(仮)」出版プロジェクトのこと

          久々の投稿です。 「早いもので、イタリアワインソムリエ内藤和雄さんの二周忌です。最後の取材から一週間後の訃報だったことなど、様々思い出します。当時担当していた連載はまだまだ途中でした。そして、内藤さんの語るワインの話を綴ってきた連載「これだけは知っておきたいイタリアの土着ブドウ品種」(78回/料理通信)をちゃんとまとめたいと思ってから時間が経ってしまいました。”全てのワインに居場所を作る”内藤ワールドを継承していくための一助となる本を世に出したいと思っています。諸々事情もあ

          イタリアワインのレジェンド「内藤和雄のイタリアワインの愛し方(仮)」出版プロジェクトのこと

          KITCHEN LABO @blue monkey room

          10月からスタートしたRgourmet(楽天×マガジンハウス)では、noteでサークルを作ったblue monkey roomの研究員たちとフードラボを行なっています。いくつかコンテンツがたまったのでこちらにも案内させていただきます。テキストコンテンテンツですが、いづれサークルメンバー向けのリアルワークショップをリピートできたらよいな。写真はストックフードの回より。 今月のラボ『ナッツバター』| KITCHEN LABO@blue monkey room | R gourm

          追憶の味 ニンニクと唐辛子のスープパスタ

          その昔、代官山の旧山手通り沿いに「peco」というイタリア料理店があった。あの辺りでは珍しく野ざらしの食堂みたいな店で、でも来ている人たちは結構イケイケで、結局やっぱり代官山だよね、ここは、みたいな腑の落ち方をする店だった。当時勤めていた恵比寿の会社から近かったので、仲の良かった仕事仲間とまあよく通った。だいたいオーダーするものは一緒で、サラダ食べて、ピッツァ食べて、あともう一つくらい食べて、締めは絶対に「ニンニクと唐辛子のスープパスタ」。このパスタに行き着くために、他のメニ

          追憶の味 ニンニクと唐辛子のスープパスタ

          株式会社 KOTODAMA PRESS 会社概要

          【会社名】株式会社 KOTODAMA PRESS 【創業年月日】2020年4月14日 【代表者】柴田 香織 (しばた かおり) 【資本金】2,000,000円 【理念】⒈ 食の役立つ情報と体験を届ける 食を人生の中心に生きる人を増やす 【業務内容】●食の事業に関わるコンサルティング、アドバイザリー業務       ●食のメディア・情報発信に関するプランニング、編集、執筆       ●地域の食の活性化       ●食教育プログラムの提供・運営  など 【

          株式会社 KOTODAMA PRESS 会社概要

          こんな時期ですが、法人成りしました

          こんな時期ですが、法人成りしました。法務局に登記したのは4月14日でしたが、コロナ禍のおかげで、いや、そのせいだけにしてはいけない。元来事務手続きが苦手な上に、世の事務スピードもスローダウンしており、登記してから諸々時間がかかりました。世の中どうなるかもわからないのに株式会社?合同会社?個人事業主でいい?など自問もしました。借り入れや投資を受けて大きな事業を起こそうという起業ではないので、これまで通り個人事業という選択肢もあったのですが、今までとは違うやり方でやってみようかと

          こんな時期ですが、法人成りしました