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年功序列の耐性がなくて困った

仕事に何を求めるか

「やりがい」

私はこれ一択でした。
というか、これ以外で働いている人は世の中にいないと思ってたんです。

先日、仕事を退職しました。

「夢がやっと叶ったのにもったいない」
「もう少しやっていれば楽しくなるのに」
「はじめはだれでも雑用からだ」

大人たちに色々言われましたが、頭の中が???となるだけで、もう少し頑張ろうとか全く思えませんでした。

???
な頭を整理してくれた本が『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~』(光文社新書)です。
そこには、『バブル世代』『就職氷河期世代』『ゆとり世代』の世代間ギャップと、消えても消えない「年功序列」というシステムがありました。

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世代によって異なった就職活動

 なぜ、若者はかくも仕事にこだわるように(ベテラン社会人の言葉を借りれば、わがままに)なったのか。
 実は、理由ははっきりしている。採る側である企業の、人材に対する考え方が一変したためだ。

城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~』(2006) 光文社新書

バブル崩壊前は「なんでもやります的な人」をたくさん採用し、バブル崩壊後は「専門性にマッチする人」を少しだけ採用した。
その結果、今の若者は仕事をこだわるようになったと著者はいいます。

面接官「あなたの強みは何ですか?」
私「なんでもそつなくこなせます。」
面接官「具体的なエピソードはありますか?」
私「!!!!!(ああエピソードなんて用意してなかった、家に帰ったらすぐ深堀りしなきゃ!!!)」

面接練習で何度も起きた現象です。(練習で良かった)

こんなことをいろんな質問で繰り返していたら、
「仕事に求めるもの」とか「仕事を通して実現したい夢」とか勝手に完成されていました。だから、せっかく夢が叶ったのにもったいない!という上司の言葉に「へ?夢叶ってたの?」と言いたくなってしまったのかもしれません。

就活で人と同じ夢はダメだと言われ、自分にしかできないことをとことん追求しろと言われ、理想主義を超えるぐらい理想すぎる仕事像が固まってしまったんだと気づきました。

だから、
「先輩たちにお茶をくむこと」とか
「配達物を一番に取りに行くこと」とかは、どうにも慣れない仕事で、こんなことに慣れてたまるか!と強く反発心が芽生えてしまったようです。

レールは30歳で途切れる

企業のなかでレールに乗って順調に先に進めるか、それとも完全にキャリアパスが止まってしまうのか。それが自分ではっきりとわかる年齢は、おおかたの企業において30代だ。

城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~』(2006) 光文社新書

キャリアがわかってしまうのは辛いです。
3年後にはこんなことができるんだ!と前向きになれることもあるけれど、逆に言えば3年しないと絶対にできないってことだよな…と落ち込むこともできてしまいます。

お茶くみは3つ上の人もやっていたので、3年後もお茶くみはなくならないんだとガッカリしてしまったのは事実です。

だから、どんな理由があったとしても、自分のレールはこれじゃない!と飛び降りれる人は、強い人だと思いました。そして自分もそんな強い人になりたいと思いました。

格差を生み出す年功序列

企業内に年功序列というレールを敷き、安定性と引き換えに、労働者に世界一過酷な労働を強いている。そのレールから降りることを許さず、一度レールから外れた人間はなかなか引き上げようとはしない。

城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~』(2006) 光文社新書

キャリアがわかってしまっても、安定性を理由に働き続ける。確かにそういう人生を思い描くこともできました。

でもその描いた中には、

ブラック企業で嫌だ~とか
周りに止められて転職できない〜とか
あと数年したら出世できそうだし〜とか

ぶつぶつ文句を言う自分がなぜか出てきます。

文句を言うぐらいなら辞めろ!
と空想の自分に突っ込みたくなりました。

格差への恐れとどう向き合うのか。
この著書を読んで自分が何に迷っているかに気づきました。

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今、必要なこと

昭和的価値観を捨てた先にある
貴重な「たからもの」

それはひと言でいえば、「自分で道を決める自由」である。レールの先にはどうやら明るい未来は少なそうだが、代わりにどこでも好きな方向へ歩いていけばいいのだ。

城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか?~年功序列が奪う日本の未来~』(2006) 光文社新書

他の世代が歩んできた時代背景を知りながら、自分で自分のレールを作ること

安定した明るい未来よりも自由な明るい未来を思い描くこと

それが今の私に足りないものなのかな

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ぶらっくこーひー * 読書
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