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九段下パルチザン / ビブリオテーク・ド・キノコ・マガジン

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2019年6月の記事一覧

常時不足する余白と見果てぬ夢の価値。

常時不足する余白と見果てぬ夢の価値。

今週は、うでパスタが書く。

メディアに躍った「失われた十年」のフレーズがいつからか「失われた二十年」となり、だが「失われた三十年」の話をするやつはもういない。
なぜなら三十年というのは、高度経済成長期よりバブル崩壊後の方が長くなったことを意味するからで、いよいよ日本はいま我々のいるこの状況をこそ「ニューノーマル」だと認めるほかに道のない、そこに立っているのだ。
三十年越しの「ニュー」ノーマルだ。

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将来への備えとは

将来への備えとは

キノコです。

暑かったり寒かったりと気候が安定しませんがお元気でしょうか。
紫陽花がキレイで葉の裏にカタツムリを探しながら娘と登園する、みたいな穏やかさと同時にふとした瞬間にどことなく不安や焦燥を感じでしまう今日このごろ。世相の荒んだ空気に敏感なため、株価に一喜一憂し、BTCの価格に右往左往しているせいかもしれません。
よく、自分の中にブレない価値観の基準を持とう、なんて言われたりしますが、価値

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ボビーは五セントを持っていた。

ボビーは五セントを持っていた。

今週は、うでパスタが書く。

キノコさんと週代わりで書いている、このBibliothèque de KINOKO Weekly Magazine。私の回もいままでは何とか毎回それなりにエモい区切りを付けてきたつもりだ。スモール・トーク、本編、そして次回への期待。
これは私が最近通い始めた英会話教室・Gabaのレッスン構成とだいたい同じである。私はずっとこれを「ギャバ」と呼んできたが、実際行ってみる

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リテラシー、高めてこ!

リテラシー、高めてこ!

キノコです。

平均気温が25℃を超えると性能が著しく下がる精密さが自慢です。
将来的には生ハムが作れそうな洞窟かワインセラーのように湿度温度の管理された図書室で暮らしていきたいと思っております。そう、図書室。キノコにはインテリア愛が微塵もないため本棚以外の調度品を選ぶことに難渋しております。インテリアに興味があって見るのが好きで選ぶのも好きだけど、買うお金や置くスペースがないみたいな意識の高いイ

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汚れた血、月に向かって撃て。

汚れた血、月に向かって撃て。

今週は、うでパスタが書く。

「汚れた血」をタイトルに入れるのはブログを含めればこれで二回目だ。
私とおなじ年代にはふだん柔和な人柄のくせをして飲んでるときに「もしかしてサブカルなんですか?」と訊くと突然、「だったらなに?」などと豹変するひとも多いため、いまさら説明は不要と思うが、つまり「汚れた血」とは「完璧な色彩を持つ」と評されたレオス・カラックスの長編映画だ。愛のないセックスで感染する恐るべき

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