ばしーの「ナナメウエゲーム開発理論」

長期運営のスマホゲーム運営/開発を行っていたゲームデザイナ。 2023年2月から個人で…

ばしーの「ナナメウエゲーム開発理論」

長期運営のスマホゲーム運営/開発を行っていたゲームデザイナ。 2023年2月から個人でお仕事始めました。 ゲーム制作のための個人的note。 UI/UX、グラフィックデザイン、ゲームデザインなど中心に記事を公開しています。

最近の記事

ファミコン探偵倶楽部 笑み男 レビュー

久々にゲームクリアしたので感想をメモしておこう。 ディスクシステム版をリアルタイムにファミ探1,2をクリアした身として、35年ぶりの体験を思い出補正とともに新作を作ってくれたお祝いとしてフルプライス!買いました。(チケット使ったけど) レビューといっても面白いかどうかの評価はアマゾンレビューなど、いろんなところでなされていると思うので、個人的な評価をさくっと振り返りつつ、この作品で気づいた点について自分なりの見解を残したいと思います。 レビューとしての結論 個人的レビ

    • 良いと噂のトラックボールマウスMX ERGOを使って3ヶ月経ったのでレビュー

      トラックボールマウスが良いというインフルエンサーの押しや実際、職場でも使っている人も最高! と言ってる人が多かったので これは食わず嫌いせずに試さねばと思って一念発起して買って使ってみた感想をさくっと書き残しておく! おそらく、トラックボールデビューに躊躇してる人もいるだろうと思うのでなにかの参考になれば。 ちなみにMX ERGOこいつです↓ 買ったの7末だったのでちょうど3ヶ月 まず本題に行く前に…ちょっとした前フリとして 実は1,2年前くらいに以下のマウスも試し

      • アイデアを生み出すセンサーの話

        ゲーム開発の現場では「アイデア」という言葉が良く使われます。 楽しさや面白さを作るお仕事なので、いろんなところにアイデアが必要となる、ということは想像にたやすいとは思うのですが 「アイデア」を出すことが得意、不得意が人によって大きく差があるなぁと感じていたんですね。 ただ、その違いがどこにあるのか?については推察出来ずにいました。 で、最近ふと、点と点が合致した気がしたのでnoteにしたためておこうと書き始めたくらいのライトな記事なので興味のある方は気楽にどうぞ。 ア

        • 独立して気づいたこと5つ

          月並みな内容かもしれませんが、独立して約1年半 現状の記録も兼ねて5つ程まとめておく。 会社員じゃなくなったとき、個人事業主ってどんな気づきがあるのか。 あくまで私個人の場合ですが垣間見ていただけたらと。 1.自己管理の難しさ 元々、認識はしていたのですがADHD気質が多少ありで目についたものへ意識が移りがち。 こういうタイプの人は自己管理に苦労するのをまさしく実感しています。 会社に出向いてって、一定の時間を拘束され、たとえ無駄と思えるような会議があったとしても

        ファミコン探偵倶楽部 笑み男 レビュー

          16時間ファスティングを約3年半続けた結果【備忘録】

          今回はゲームの話ではなく、記録用の雑記。 世間がコロナになったあたりから始めた1日1食生活も約3年半くらい続いたので誰かのための参考までにまとめておく。 ダラダラ書いているので要点だけ見るなら最初と最後のまとめをご覧ください。 それではさっそく、結論を先に箇条書き。 時間が生み出せる 体重は減る 幸せを再発見する 健康になったかどうかは不明 の4項目です! それでは詳細を書いていきます。 はじめに:1日1食生活をしようと思った経緯2020年当時、Youtube

          16時間ファスティングを約3年半続けた結果【備忘録】

          「ゲーム」の違いによるミスマッチ

          「ゲームビジネスによってゲームデザインが変わる」 という 当たり前だけど、ゲーム開発者も認識が曖昧な概念を 若手のプランナーに伝える機会があったので簡単に要約します。 なぜ、ビジネスの違いによってゲームデザインが変わるのかは以下の記事に売り切りと基本無料ゲームにおける事情があるということで書いたので興味あれば見ていただくとして 今回はなぜ、知っておく必要があるのかについて書いてみたいとおもいます。 改めて、売り切りゲームと基本無料ゲームについては 現在、ゲームビジネスの

          「ゲーム」の違いによるミスマッチ

          長期運営ゲームを後世に託した話

          約10年ほど、とあるスマホゲームを開発運営の指揮を取り、ゲームデザインを担ってきましたがこの度、今年の2月から後任に引き継ぎました。 厳密にはプロフィールにも書いている通り、去年2023年の2月からすでに社員の立場を離れ一線を退いていたのですが、ゲームデザインのサポートなど判断のところで業務を引き継ぎつつ、そこから約1年越し、この1月末に正式に意思決定を後任に譲り手を離れました。 まだ、それほど実感はないですが、ふと立ち止まり、いちプレイヤーとして体験する側に回りだすこと

          長期運営ゲームを後世に託した話

          文字にドロップシャドウを使ってはいけない

          というお題で 今回はゲーム開発というよりはグラフィック寄りのお話で デザインの基礎的な解説をしてみたいと思います。 特にノンデザイナーズの方やデザイン初心者向けの内容。 一見、曖昧で難しく思えるデザインの理屈の手がかりを掴んでもらい 小手先のデザインテクニックより基礎的な理解を伝えられればと思います。 結論文字にドロップシャドウという装飾を例にして伝えたいこと グラフィックデザインにとって、曖昧性を生むような装飾や処理は情報伝達において悪手だということ。 情報を伝える

          文字にドロップシャドウを使ってはいけない

          【2023年読んで良かった本】 書籍「勘違いが人を動かす――教養としての行動経済学入門」

          行動経済学の書籍は個人的に興味があるのもあって、ちょくちょく買って読むのですが「お!これは、行動経済学の決定版では?」と感じた良書だったので紹介するとともに、この書籍でもメインテーマに挙げられてて共感した 「ハウスフライ効果」 について書いてみたいと思います。 ※私の記事はゲーム開発関連に紐づけて記述しているのでちょくちょくゲーム関係と紐づけて書かれています。 ハウスフライ効果とは? めちゃくちゃ要約すると 小便器の的を作ったら、「飛び散って掃除が大変…」という課題がそん

          【2023年読んで良かった本】 書籍「勘違いが人を動かす――教養としての行動経済学入門」

          ポップアップウインドウは、ポップアップさせてはいけない

          ポップアップウインドウを題材にして ゲーム開発におけるUI/UXの理解向上についての記事を書いてみました。 タイトルで扱っている「ポップアップ」は上記の英語の意味で引用したように ふいに現れる=瞬間的に出現する、という意味でこの記事では扱います。 「ポップアップウインドウがダメ」というような内容ではなく ポップアップウインドウの出し方を例にUIの体験設計を紐解いてみたいと思います。 結論何を伝えたい記事か 「ポップアップさせてはいけない」の理由はポップアップしてくるウイ

          ポップアップウインドウは、ポップアップさせてはいけない

          【雑記】chocoZAPのメリット・デメリット

          どこでもあるような雑記だと思いますが この11月からchocoZAP行き始めたので軽く日記としてまとめておきました。 なぜ書こうと思ったかというと 思ってたより良かった〜!んですよね。 割と周りにも良さを伝えてたりします。(回し者じゃない) chocoZAPのメリット 「ジムに行く」という心理的ハードルの低さ これに尽きるのですが、以前にジム通ってたことありましたが、着替えとかタオルとか荷物を持っていくという準備ハードル。ジムに行って受付やらロッカーやら着替えやらのスタ

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          クライミングゲーム「Jusant」備忘録

          「Jusant」というクライミングゲームをクリアしたので 個人的に気になったゲームデザイン視点のポイントを書きました。 発売元:DON'T NOD(ライフイズストレンジを作った会社) 発売日:2023年10月31日リリース 対応プラットフォーム:PC / PS5 / Xbox Series X|S https://store.steampowered.com/app/1977170/Jusant/ ゲームの感想(ネタバレなし) どんなゲームか、ちょっと気になってた、とい

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          スイカゲームはなぜ面白いのか?

          スイカゲームはなぜ面白いのか、その仕組みについて解説してみようと思います。 ※前提として「面白い」について語ることは、どのような視点で何をもって面白いとするのか難しい話なのであくまでこの記事では私が定義する主観で解説するので予めご了承ください。と一応前フリ。 まず、ユーザーとしてのUX(感情体験)のリストアップから始めてみます。 「ゲームをプレイしていて、こういう体験をして、こういう感情になるよねーっ」てのを共通認識としてピックアップしてから、体験ごとに面白さを解析し説明し

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          書籍「UXデザインの法則」【備忘録と解説】

          オライリーの書籍「UXデザインの法則」を読んだので備忘録としてまとめておく。 オライリー系の書籍は電子化されてないのも多く、読み返しにくいのもあり備忘録と、たまにおさらいして読み返さないと法則と実態が定着しないので定期的に見返す用として。 書籍で語られている法則や効果についての 主な10個のリスト見慣れないカタカナが並んでいるので、併せて自分なりに要約し、ゲーム開発の視点でもまとめておく。 本書の所感としては粒度感が少しバラけている印象もあったが、基礎知識としてUXの原理原

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          デッサンがクリエイターになるために最強の基礎スキルである10の理由

          なんかブログっぽいタイトルになってしまいましたが、デッサンについて今回は書いてみたいと思います。 はじめに私自身、学生卒業からの就職に失敗し、その後、20代をうだつの上がらない10年を過ごした苦い経験がありまして、それでも30代からでも仕事になんとかありつけて、ゲーム開発者として食っていけるようになった背景として、何が自分の血肉となっただろう。と ふと、振り返った時に「デッサン」から恩恵を大きく受けたことを思い返し、誰かの為になるかもと書き記しておくことにした。 まず結論

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          ペライチのゲーム企画を評価する時に考えること

          もしペライチでゲームの企画書をコンテストに応募するために書くとしてアドバイスを求められたら、この記事を見てもらおう。 てことで書いてみます。 ペライチ企画の評価をするとき、審査する側も必ずしも明確な基準を設けられているわけではないという状況かつ、個人の主観による評価を加味して複数人による評価、またオーディエンスからの投票によって決められる多様な評価軸を持つものであると仮定します。 という認識の上で、自分自身の審査の基準などを記載しつつ もし、誰かの企画作成の参考になればと思

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