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[絵本レビュー]『玉井:海幸彦と山幸彦』(能の絵本シリーズ)片山清司 白石皓大 絵本まんぞくど(3/5) ★★★☆☆/★★★★★ 

『能の絵本シリーズ』。日本神話『海幸彦と山幸彦』を題材にした『能 玉井』の絵本化。


絵本のひょうし

画像引用元:amazon.co.jp

🔼 『能の絵本』シリーズ。大型本なので、サイズに注意。



こんな人におすすめ

  • 『詞章』(能のテキスト)を読むのが苦手

  • 『能楽』を目でわかりやすく知りたい


あらすじ

  あの釣り針でなくてはならない。海幸彦の言葉に山幸彦はうなだれた。

ある日、この二人の兄弟はそれぞれの道具を交換して獲物をとろうとした

がうまくいかなかった。そのうえ、山幸彦が釣り針をなくしてしまう。

1000の釣り針をつくったがどうにもならず、山幸彦はなくした釣り針を探

しに行く。原作は日本神話『海幸山幸』。



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最後まで目を通してみてください。


よかった点:古典の絵本化


 古典芸能の『能楽』を絵本としたことで、絵のきれいさ・文章化で能

『玉井』の世界をわかりやすく伝える。




うまい点:絵がついたことで分かること


『能楽』は舞台劇でセリフはすべて口頭だ。絵本としての強み。絵として

提示されることでイメージがつきやすく、についてのおはなしが絵が提示

されることで分かりやすくなった。


うーんなてん:絵本という、メディア


 絵本だからこそのよさである絵の存在。ただ、舞台を観たり、詞章(能

楽でいうテキスト)を読んだりすることで感じ方は変わってくる。あくま

でも能楽の入り口として楽しむべき。


絵本まんぞく度

   子供向け  ★★★★☆    よみやすい  ★★★☆☆
   大人向け  ★★★★☆    絵のしかけ  ★★☆☆☆

   総合    ★★★☆☆


 



<参考文献>

『玉井:海幸彦と山幸彦』片山清司 白石皓大 BL出版 2006

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