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日々是好日・心理学ノート

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2024年12月の記事一覧

2024年のまとめ

昨日は,2024年12月をまとめましたが,今回は2024年全体でよく読まれた記事をまとめていきたいと思います。2024年によく読まれた記事,ベスト10です。 第10位第10位は『収束的妥当性と弁別的妥当性』です。心理テストや検査を作成するときに妥当性の検討は不可欠ですが,そのひとつの検討方法が収束的妥当性と弁別的妥当性を考えることです。 第9位第9位は『研究者RPG(4):一流研究者たちの被引用回数』です。これもずいぶん以前の記事なので,また数字は変わってきているのですが

2024年12月のまとめ

2024年も年末です。今年はどうだったでしょうか。とにかく夏が暑い印象が残っていますけれども,12月になってやっと冬らしくなった印象です。 では今月も,12月に投稿してよく読まれた記事をまとめていきたいと思います。 第5位第5位は『ストレスは仕事への熱意を損ねるのか』です。日常のストレスはやはり仕事のパフォーマンスを妨げてしまう傾向があるのですが,マインドフルネスはその低下をうまく食い止めてくれるようです。 第4位第4位は『Napkin.aiを使ってみた』です。AIを使

愛情の生涯発達的変化

パートナーに愛情を注ぐことは,人間として欠かせない要素でもあります。現実の人間関係だけでなく,文学や映像作品,漫画でも演劇でも描かれるテーマです。 愛の三角理論スターンバーグの愛の三角理論というモデルは1980年代に提唱されたものですが,よく知られています。愛の三角理論は,「情熱」「親密さ」「コミットメント」という3つの要素で愛を捉えるものです。これらの要素は,現在,過去,未来のパートナーとの関わり方や,相手に対する感情を捉えます。 ◎情熱:恋愛関係にある2人の間の身体的

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ダークなパーソナリティが反社会的行動を予測する

犯罪とまではいかないまでも,社会的に逸脱した容認できない行動であり,犯罪のリスク要因と見なされ,社会的に大きなコストを強いる可能性のある行動のことを,反社会的行動といいます。 分化的接触論分化的接触論(Differential Association Theory)は,アメリカの社会学者エドウィン・サザーランドが提唱した,犯罪行動に関する理論です。犯罪行動が遺伝的な要因や個人の性格に起因するのではなく,社会的相互作用の中で学習されるという視点に立ちます。 イングランドの刑

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2024年に出版したもの【論文編】

2024年に出版されたもののうち,研究室に関連した論文(学術雑誌掲載論文)を挙げていきたいと思います。 サディズム傾向と孤独感ダークなパーソナリティのひとつであるサディズム→他者操作方略→孤独感というつながりを検討した論文です。 富井 繭・小塩真司 (2024). サディズム傾向と孤独感の関連 ―他者操作方略を媒介変数として― パーソナリティ研究, 32(3), 131-133. 公的自己意識および私的自己意識と孤独感自己意識は孤独感と関連しそうなのですが,相関が小さか

2024年に出版したもの【本の一部・一般向け雑誌の一部】

2024年に書いたもののうち,書籍の一部や,一般向け雑誌の一部になったものをまとめていきたいと思います。 Personality development and community characteristicsRoutledge社から出版されたハンドブック”The Routledge International Handbook of Changes in Human Perceptions and Behaviors”に,1章が掲載されています。児童期や青年期に居住した

2024年に出版したもの【単著・編著編】

2024年に出版されたものを簡単にまとめておこうと思います。今回は,単著や編集,監修した書籍として出版したものです。 イラスト学問図鑑 こども心理学監修した本として3月に出版されたのが,『イラスト学問図鑑 こども心理学』です。 「性格が悪い」とはどういうことか7月に出版されたのが,『「性格が悪い」とはどういうことか——ダークサイドの心理学』です。 ダークなパーソナリティに関する研究を一般読者向けにまとめた新書です。 心理尺度構成の方法:基礎から実践まで 単行8月に,『

レイプ神話を受け入れる傾向に関連する性格

性的な暴力は,世界中で大きな問題を引き起こしています。重大な人権侵害であり,年齢,性別にかかわらず生じる問題です。 性的暴力日本でも性的暴力の問題は根深いものがあります。海外を見ると,たとえばイギリスでは,イングランドとウェールズだけでも,毎年618,000人の女性と155,000人の男性が性的被害にあっていると推計されています。 しかし,性的な被害は,被害報告が過少申告であることも多く,正確な発生率を把握することは難しい状況にもあります。 レイプ神話性暴力やレイプに関

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人びとは推奨される場所に移住するのか

日本中の人びとの移住の様子を見ると,どんどん首都圏に向けて人々が集まってくる様子が見えてきます。東京圏の人口比率は,1990年代に日本全体の25%を超えて,現在では3割前後ではないでしょうか。 どこに住みたいかひとつの国内での移住の研究というのが,世界中でけっこうあります。ひとつの移住の要因は,家族がいる場所へと引っ越すというケースです。そして,現在家族のつながりがある場合には,そこから離れて別の土地に行くということに対してハードルが高くなります。移住者への調査からも,「家

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ロシアのウクライナ侵攻のニュースに触れたポルトガルの人びとの反応

2022年2月24日,ロシアのウクライナ侵攻が始まりました。それ以来,国際連合難民高等弁務官事務所によると,820万人以上のウクライナ人が避難を余儀なくされているようです。戦争は,必ずと言っていいほど精神的な問題を引き起こすものです。ロシアのウクライナ侵攻も,同じです。 報道近年では,紛争の様子はその地域だけでなく,広く世界に報道され,インターネット上でも多くの映像が流されるようになっています。ウクライナで起こっている悲惨な出来事に対しても,世界中の多く人々がアクセスするこ

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「生きがい」と予防医療の関連

健康診断の日程が毎年決まっているわけではなく,「行くことができるタイミングで人間ドックに行ってください」と言われるものですから,ついつい先延ばしをしてしまいます。予防医療が大切だということも,十分理解しているのですが,検診で何かが見つかりたくない,という気持ちも先延ばしに拍車をかけてしまいます。 予防医療サービスアクセスをよくする努力は行われているにもかかわらず,予防医療サービスが十分に利用されていないケースは,世界的にもよく見られるようです。 ドイツの2014年の調査で

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食糧入手への不安は妊娠出産に問題を生じさせやすい

栄養的に十分な,または安全な食料の入手可能性が限られていたり不確実であること,また社会的に許容される方法で食料を入手する能力が限られていたり不確実であることを,「食料不安」と呼ぶそうです。 各国の違い低所得国や中所得国では,貧困,失業,低所得など,食料不安は大きな社会亜門代となります。またこれらは,肥満,過体重,身体的な疾患の要因にもつながっていく点で,保健や医療の観点からも重要です。 先進諸国の間でも,食糧を供給するシステム,安定した供給源,価格の問題など,国によって大

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ナルシストはプロテインをよく摂取する?

筋肉をつけて健康になる,というのは多くの人が実践していることではないでしょうか。近年では,24時間運動ができるジムも駅の近くに次々とオープンしています。 問題のある筋肉質志向筋肉をつけて脂肪を減らそうとする傾向が健康な範囲を超えて,あまりにも過剰かつ厳格になってしまい,問題を呈してしまうことを指します。過剰な運動,違法な薬物の使用,問題を伴う一連の食習慣が含まれます。 タンパク質を多く含むことを謳う食品は,コンビニの棚にも多く並んでいます。加えて,サプリメント,プロテイン

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シリアの紛争に影響を受ける青少年たち

シリアの内戦は長期間続いていましたが,とうとうアサド政権が崩壊するという結果を招いています。 影響シリアでは長年の内戦,紛争によって人々の心身の健康が懸念されてきました。2011年以降,500万人以上の人々が国外に逃れ,600万人が国内の避難民となったと推計されています。2019年には,人道的支援を必要とする尻の子どもたちの総数は800万人を超え,260万人が国内避難民となり,250万人以上が受入国で難民として登録されたそうです。 ところで,世界保健機関(WHO)によると

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