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手の力みは脳を緊張させる
先日の稽古では
「太刀(木刀)を握らないようにみ(その他の指導内容は門外不出で書けないのをご了承ください)」
と、ご指摘をいただきました。
すると...
その日の稽古は体の動きが良くなったのはもちろん、続ける度に頭がクリアになっていく感覚があり、面白い稽古でした。
手の力みは脳を緊張させる
手は繊細な動きをする部分なので、上腕には細かい筋肉が沢山あります。
前腕部↓
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長細い筋肉が沢山ある
その為 「手を動かす」ということは脳は沢山の容量を使います。
これは脳に占める手の割合の分布図です。
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感覚野→感じる
手の割合が多いのが分かりますよね。
そして「動かす」と「感じる」の比率を見ると、「動かす」比率の方が多いのも分かるとも思います。
その為、強く動かすと「感じる」という感覚が弱くなります。これは同時に交感神経の亢進、副交感神経の抑制に繋がり、手を強く握れば握るほど脳も興奮状態になる。ということになります。
逆に必要最小限に握る動作で稽古を行えば(感覚野よりも弱く握る)どんどん副交感神経が優位になっていく。
そうしたことで、頭がクリアになっていったのだと思います。
強く握ると体の動きは悪くなる
テニスや野球など「握ること」をするスポーツをされている方はご存知かと思いますが、何のスポーツでも「グリップを強く握るのはNG」です。強く握ることで体の動きを悪くします。
例えば...
ボルダリングはホールドを強く握るイメージですが、このボルダリングもホールドを強く握るのは基本NGです。(高度な耐える課題は握らないとできないことがある)
選手がスイスイと登っている時は軽くホールドを握っている時で、解説者が「これは危ないですね」という時は、ホールドを強く握って前腕を硬めている時です。
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左半身が動くことができる
※前腕を硬めると次の動きに繋がらない。また体全体の感覚も弱くなる
自律神経症状のお悩みの方
これは体調不良の方にもいえることで、交感神経が優位の方は何もしていなくても手が硬く「緊張感のある手」をしています。(ふにゃ、と柔らかい方も芯は硬い)
なので、手の施術を行うと「頭がスッキリしました」と仰ります。
近年では自律神経失調症の増えています。
これはパソコンやスマホによる様々な影響を推測されますが、この一つに「指先に感情を込めて操作をする」ということもあるのではないか、と考えています。