
建築で稼ぐのが下手な建築家
■ごあいさつ
はじめまして。
アトリエタカキ
と言います。
一級建築士事務所をゆるゆる営む建築家夫婦です。
登場していきなりですが
言わせてください。
これからわたしたちは
建築で食べていかない建築家
を目指すことにしました。
ありがたいことに
好きな建築を今日まで続けることができ
手掛けた建築がメディア等にも
取り上げられるようになってきました。
少しずつではありますが着実に
設計事務所として実績を重ねることができています。
ただ喜ばしい一方で
どうしたって逃れられないジレンマも抱えています。
働けば働くほど稼げるのかもしれないのですが
わたしたちは
ほんとにマイペースなゆるゆる夫婦
なんです。
建築で稼ぐのがヘタな建築家
なんです。
結婚して、子どもを授かって
自分たちの描く未来像が
だんだんと鮮明になってくるほど
建築家として
お金を稼ぎ続けなければならないことに
とてつもない息苦しさを覚えるようになりました。
どんなにやりがいはあっても
案件を抱えるほど忙しくなるばかりで
「稼ぐ」という面であまりに非効率なんです。
なのでこの際
生き方を見つめ直すことにしたのです。
■わたしたちはどう生きるか
どのように生き方を変えたいかというと
ただただ穏やかで丁寧な暮らしをしたい
独立するまでは
いわゆるアトリエ系設計事務所
で経験を積んできました。
毎日のように夜中まで働き
徹夜もしばしば。
建築へと向かうエネルギーだけで
なんとか乗り切ってきましたが
過労で気を失うまで働いたり
慢性的な体調不良に悩まされもしました。
多くのアトリエ事務所というものは
スタッフがどんなに働いても
経営に余裕があるわけではありません。
私生活さえ犠牲にして
働かなければ成り立っていません。
わたしたちは
ただ穏やかで丁寧な暮らし
を望んでいるのです。
むしろ丁寧に暮らしていくことのほうが
うみだす建築のクオリティも間違いなく向上するはずです。
必要以上の労働から得るものはありません。
働く時間をできるだけ抑えたいです。
稼ぐために建築を始めたわけではない
設計事務所の経営を安定させるためには
複数プロジェクトを同時進行で回し続ける必要があります。
ひとつひとつのクオリティにこだわろうとするほど
仕事量は膨れあがっていきます。
わたしたちは
好きな建築と純粋に向き合いたいだけ
たくさん建築を残したいわけではなく
じっくり取り組んでいきたいのに
生産性に振り回されていては
素晴らしい建築をうみだせる気がしない。
妥協しようにもできないので
抱えるプロジェクト量は最低限に抑えたい。
有名建築家になりたいわけではない
設計事務所一本で生きていくためには
建築家として名前を売り
メディアに露出し
集客していくのが王道と言えます。
しかしあくまでも
メディアに掲載してもらうのは
わたしたちにとって営業活動の一環でしかなく
メディアにもてはやされるような建築を
目指しているわけでもなければ
建築家として名を馳せたいという欲もない。
わたしたちの価値観を共感してくれる人のために
こつこつと建築をつくっていきたいだけ
子が学校をやめた?
うちの子が小学校をやめる
(やめるとかいう概念はないけど)と言いました。
子の心の健康を無視してまで
無理やり学校に行かせるという選択肢はわたしたちにはできません。
かといって
夫婦で仕事に奔走することでなんとか回っている現状
子どものケアを満足にできているわけではありません。
子と向き合うことは
自身と向き合うことと表裏一体。
子に寄り添いたいと心は願っているのに
子が息の詰まる過ごし方しか選択できないような
不自由な生き方をしているのは自分たち親でもある
ことを思い知らされました。
子に寄り添う時間のゆとりと環境を与えたい
■これから
以上のような自分たちに芽生えた欲求に対し
現実は矛盾だらけ
です。
そこで以下の目標を立てました。
建築設計事務所で請負う仕事量をコントロールしながら、それ以外の部分で効率良く得られる収入源を確保して生計を安定させる。
建築家として「稼がなければならない」ことから解放され、よりクオリティの高い建築をうみだしていく。
わたしたち家族全員が、穏やかに、豊かに暮らせる環境を探して理想的な場所が見つかったら移住する。
そのための戦略として
建築家で稼ぐことに固執しない
建築家は続けていきますが、それによって得る報酬はボーナス程度のものと考える。仕事ではあるのだけど、仕事とは位置づけない。
自分たちのやりたいことに純度高く取り組んでいくことが目標です。
下請けの仕事はやらない
そもそも人の指示で働くことが向かない、社会不適合ぎみな私たち夫婦にとってはあまりに不健康で、他の仕事にも悪影響を及ぼすのが目に見えています。
しかも建築業界の下請けは労務単価が驚くほど低いのです。
これで稼ぐのはあまりに効率が悪いので避けたほうが賢明と判断しています。
能力を磨きながらストレスのない仕事
苦労せず(得意)に提供できる/興味があること
の中から
自分たちにとっても有意義で
より効率的な仕事をデザインし
収入源を確保していきます。
今わたしたちが最も関心を抱いていることが
「人の潜在意識にある欲求と向き合うこと」
人を向き合うことに特化した仕事。
これを数多く経験できることが
生みだす建築の質も更に向上させると確信しています。
皮切りとして以下のサービスを始めました。
これは今後次第で内容が変化していく可能性は十分にあります。
noteを中心としたSNS等で発信
建物を考えることは「生きる」を考えること
だと捉えています。
建築の知識や情報を発信すしていく
建築系アカウントではなく
キゲンよく働くこと
キゲンよく稼ぐこと、
キゲンよく子育てすること
キゲンよく暮らすこと
そしてそれに関わる「住まい」のこと
など
わたしたちがこれまでに培ってきた
そしてこれからも新たに発見していく
「生きること」についての思考や視点
を発信していきます。
同時に
「建築で食べていかない建築家」を実現するまで
の方法論やプロセスをリアルタイムで発信していきます。
こんな生き方があってもいいんだ
こんなふうに建築家を続けられるんだ
という
ひとつのモデルケースになりたい。
noteの発信に本腰を入れて
いずれは
noteも収入源のひとつとして確立していきたいです。
このような
忙しく働くのをやめ
もっと楽に稼いで
それでも建築家を続けてやろう
という
虫のいい決意表明
です。
だとしても
現状のまま生きていく気はありません。
やってみないことには実現することもありません。
これから記事をどんどん増やしていきたいです。
できるだけ毎日更新していくことを目標に。
メインの記事に加えて
ぽつぽつと
夫婦それぞれがつぶやくように
私的な記事も書いていきます。
どうぞ暖かく見守ってください。
いいなと思ったら応援しよう!
