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麻羽たんぽぽ[和ハーブと森の占い師]
2021年11月1日 21:05
夏に紅紫色の花を鮮やかに咲かせ、秋に結実するハマナス。 海辺に育ち、花は青い海を背景に1日だけ咲いて、散っていく儚い一日花。 一方、実はたいへん固く水も吸わず、落ちてもすぐには発芽しないガンコ者です。ある日、実はぽとりと落ちて、長い海の旅に出ます。 「私の土地はどこかい?」「私が住まう砂浜はどこかい?」 新天地を夢見ながらも、自らの意思だけで辿り着けない希望の土地を目指して。波に揺られて、
2021年10月29日 15:12
ハッカ(薄荷)とはいわゆるミント(Mint)のことスース―する清涼感は、とても気持ちいい。紀元前4000年前のエジプトから、ハッカは気が遠くなるほど長く、世界中で愛されて、日本でも紀元前60年頃には、栽培が始まったといわれる。人の手から手へ、どこまでも人の暮らしに浸透していったハッカ。その過程で交雑を繰り返し、いまや600種を超える。なんと順応性の高い、人に従順な植物だろう。
2021年8月2日 19:21
クズの花は、蔓と少し大きめの葉の間から顔を覗かせ、紫色の房を空に向かって咲かせます。あまりに繁茂しているので草刈りを始めると、蔓がほかの木々や草と絡み合っていて、どこから手をつけたものか迷ってしまいます。もちろん、クズはそんなことはお構い無しに元気いっぱいに、眩しい陽を浴びてきらめいているようです。そんな中、甘い花の香りが漂ってくると、私は過ぎ去りし真夏を思います。盛
2021年2月1日 13:30
立春のころには咲いている梅の花、もう少しで春が来ると感じる人は多いだろう弥生時代ごろに日本にやってきて、奈良時代末の万葉集には119首詠まれている現代でも、梅見、梅酒に、梅干し、梅雨と身近にあって、私たちの暮らしに、心に入り込んでいるのだ学問の神として祀られた、かの菅原道真公には梅にまつわる伝説がある「公が太宰府へ左遷の折、庭の桜は悲しむあまりに枯れ、松は公を追って空を飛
2021年1月1日 06:00
年の節目になると、ああもうこんな時期かと思う年初ともなれば、新しい抱負や具体的な目標を掲げ今年こそはと揚々とした気持ちになるものだ年神さまを迎え祀るための門松に、松竹梅の正月飾り松・竹・梅と縁起良いとされる植物たちが並ぶいずれも雪や寒さに耐えながら、常緑の松、色褪せず育つ竹、残雪のころに花開く梅と、美しくたくましく健やかな姿こそ慶びと心を寄せた人々の想いが込められているそうだ
2020年11月28日 20:37
師走、12月2日〜6日のころ七十二候では「橘始黄(たちばな始めて黄ばむ)」という。橘は古い時代から日本にあるミカンの一種。かつてはミカンを総称してそう呼ばれていたそう。そのまま食べるには酸っぱいが、爽やかで香り高い。文化勲章の意匠であり「不老長寿」「悠久の繁栄」「栄誉」を願う縁起のよい常緑低木である。その実が黄色く色づき始める。暮らしでは年の瀬を感じ始めるころ。数多の人が1年
2020年11月28日 20:16
チャノキの花は、白く小ぶりで、葉の影に俯くようにして咲く。そんな花姿からか、花言葉は「追憶、純愛、謙虚、思いを辿る」などがある。チャノキはいわゆる「茶」だが、その花をみる機会は意外と少ない。広大な茶畑が、白い花畑になることはない。葉に栄養を行き渡らせるため、蕾のうちに刈り取ってしまうらしい。また、チャノキは栽培が広まった結果、山間に自生しているものも多い。人里離れた場所でチャノキが