離れても、閉じてしまっても
今日は散歩に行くまでにだいぶうだうだとしてしまった。
ネットでひと目惚れして買ったTシャツに袖を通し、気分を上げる。
よし、行こう。
今日は車がやけに多い。
いつもならちょっと道路を渡るタイミングなんてあってないようなものだが、今日は次から次へ、右から左から車が走っていく。
ああ、今日は土曜日か。
ああ!もうGWか!
世間一般的なGWよりも後ろにズラして休暇をとる頭だったから、気づかなかった。
∽∽∽
GWといっても帰省以外とくに予定はない。
ただひとつ、海外から地元に一時帰省する中学時代の友人に会うことが、わたしのスペシャルな予定だ。
最後に彼女に会ったのはいつだろう。
コロナ前だから、少なくとも2019年以前のはずだ。
写真嫌いな彼女とは写真を撮ることもないので、記録に残らない。
(当時からnoteを始めていればなあ)
彼女はわたしにとって紛れもなくスペシャルな存在だが、「遠くに住んでいて、もう何年も会っていないし連絡も取っていない人」はどんどん増えてくる。
しかし人との数あるつながりのなかで「別れましょう!」と明言して断ち切るものって、男女関係ぐらいのもんだよね。
大概は「なんとなく(合わなくなった)」から、自然消滅的にフェードアウトすることがほとんどだと思う。
わたしの場合は転勤によって物理的な距離が生まれ、関係が細くなったり切れたりすることが多い。
そんななか、数年前の話だが、わたしにも原因があって明確に切れてしまった関係を、わたしはまだ消化しきれずにいる。
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Netflixをシェアしてよく一緒に観て、飲んで、語った仲だったが、やはりわたしが引っ越すことになって。
それでも、観た映画やドラマについてちょこちょこ連絡はとっていた。
ただ、わたしはわたしで新しい環境になかなかなじめず、メンタルがだいぶ落ちてしまう時期があった。
親しい友人でさえ誰とも会いたくないし、コンタクトも控えたい、完全に塞ぎ込んでしまった時期が。
そんなことは相手は知らない。
あいも変わらず連絡をよこしてくれて、そのたびにわたしなりに絞り出して返事を打っていたんだけれども、3日後とか、1週間後とかね…なかなか難しかった。
当然、連絡は減る。
ほどなくして、異変に気づく。
シェアしていたNetflixのわたしの枠、明らかにほかの誰かが使っている。
登録したおぼえのない作品がウォッチリストに入っているし、ウォッチリストに入れたはずの作品が、消えている。
ああ、切れた。
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あのとき、わたしはどうしていればよかったんだろう。
「調子悪いから、しばらくそっとしてほしい」って正直に伝えればよかったんだろうか。
伝えたらなにか変わっただろうか。
メンタルの落ち込みは誰にでも起こりうることだ。
自分も経験したからわかるけど、連絡を返すといった「ふつうのこと」もとても難しくなる。
それ以来、ああ、この人、今調子悪いんだろうなあ…と思うようなときには、なにもいわず少し離れて見守る姿勢をとることにしている。
なんていうか、閉じてしまうことはあっても、切らさないように。
今日も読んでくれてありがとうございます。
人との距離感、あなたが心がけていることはなんですか?
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